最新記事

感染症対策

トランプが新型コロナ対応変えねば「暗黒の冬」到来 解任された元米厚生省局長が証言

2020年5月15日(金)11時35分

新型コロナウイルス薬の開発に携わる米厚生省の生物医学先端研究開発局(BARDA)で局長を務め、4月に解任されたリック・ブライト氏は14日、トランプ政権が新型コロナへの対応を改めなければ、米国は「暗黒の冬」に突入する恐れがあると警告した。代表撮影(2020年 ロイター)

新型コロナウイルス薬の開発に携わる米厚生省の生物医学先端研究開発局(BARDA)で局長を務め、4月に解任されたリック・ブライト氏が14日、下院委員会で証言し、トランプ政権が新型コロナへの対応を改めなければ、米国は「暗黒の冬」に突入する恐れがあると警告した。

同氏は「われわれは科学的な考え方に基づいた方針に従って慎重に行動する必要がある。チャンスは消えつつあり、科学に基づいて今対応を改めなければ、新型コロナのパンデミック(世界的大流行)はさらに悪化し長期化することになる」と語った。

また、コロナ検査に必要な綿棒など基本的な医療用品を確保・供給する上で土台となる総合計画がトランプ政権には欠けていると訴えた。

トランプ氏はこの日、ブライト氏の証言のもようを一部視聴したとした上で、同氏と面識はないが「私にしてみれば惨めな不満分子以外の何ものでもない」と切り捨てた。アザー厚生長官は「ブライト氏が訴えたことは全て解決済みだ」と語った。

[ワシントン ロイター]


トムソンロイター・ジャパン

Copyright (C) 2020トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます


【関連記事】
・東京都、新型コロナウイルス新規感染30人に増加 感染者合計5000人突破
・ニューヨークと東京では「医療崩壊」の実態が全く違う
・CIA:中国はWHOに圧力をかけて世界中のマスクや防護服を買い漁った?
・新型コロナ対策の規制緩和した韓国 感染症と暮らす「新しい生活様式」とは



20050519issue_cover_150.png
※画像をクリックすると
アマゾンに飛びます

2020年5月19日号(5月12日発売)は「リモートワークの理想と現実」特集。快適性・安全性・効率性を高める方法は? 新型コロナで実現した「理想の働き方」はこのまま一気に普及するのか? 在宅勤務「先進国」アメリカからの最新報告。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

日揮HD、純利益予想を280億円に引き上げ 工事採

ビジネス

日経平均は反落、買い一巡後に調整 ハイテク株安い

ビジネス

出光興産、発行済み株の3.5%・300億円上限に自

ビジネス

午後3時のドルは154円前半、リスクオンで9カ月ぶ
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:世界最高の投手
特集:世界最高の投手
2025年11月18日号(11/11発売)

日本最高の投手がMLB最高の投手に──。全米が驚愕した山本由伸の投球と大谷・佐々木の活躍

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    ドジャースの「救世主」となったロハスの「渾身の一撃」は、キケの一言から生まれた
  • 2
    『プレデター: バッドランド』は良作?駄作?...批評家たちのレビューは「一方に傾いている」
  • 3
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 4
    コロンビアに出現した「謎の球体」はUFOか? 地球外…
  • 5
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 6
    インスタントラーメンが脳に悪影響? 米研究が示す「…
  • 7
    ギザのピラミッドにあると言われていた「失われた入…
  • 8
    中年男性と若い女性が「スタバの限定カップ」を取り…
  • 9
    「座席に体が収まらない...」飛行機で嘆く「身長216c…
  • 10
    レイ・ダリオが語る「米国経済の危険な構造」:生産…
  • 1
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎の存在」がSNSで話題に、その正体とは?
  • 2
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 3
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 4
    『プレデター: バッドランド』は良作?駄作?...批評…
  • 5
    「座席に体が収まらない...」飛行機で嘆く「身長216c…
  • 6
    ドジャースの「救世主」となったロハスの「渾身の一…
  • 7
    「遺体は原型をとどめていなかった」 韓国に憧れた2…
  • 8
    筋肉を鍛えるのは「食事法」ではなく「規則」だった.…
  • 9
    「路上でセクハラ」...メキシコ・シェインバウム大統…
  • 10
    クマと遭遇したら何をすべきか――北海道80年の記録が…
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    英国で「パブ離れ」が深刻化、閉店ペースが加速...苦肉の策は「日本では当たり前」の方式だった
  • 3
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」はどこ?
  • 4
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 5
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 6
    1000人以上の女性と関係...英アンドルー王子、「称号…
  • 7
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読…
  • 8
    【クイズ】日本でツキノワグマの出没件数が「最も多…
  • 9
    お腹の脂肪を減らす「8つのヒント」とは?...食事以…
  • 10
    今年、記録的な数の「中国の飲食店」が進出した国
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中