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感染症対策

韓国・文在寅、梨泰院のクラスター発生で新型コロナ第2波に警戒感

2020年5月11日(月)09時15分

韓国の韓国の文在寅大統領は10日、就任3年にあたってテレビ演説を行い、年後半にも新型コロナウイルス感染拡大の第2波が到来する可能性に備え警戒を緩めないよう呼びかけた。写真は文大統領。5月10日、ソウルの青瓦台で撮影(2020年 ロイター  Kim Min-Hee/Pool)

韓国の韓国の文在寅大統領は10日、就任3年にあたってテレビ演説を行い、年後半にも新型コロナウイルス感染拡大の第2波が到来する可能性に備え警戒を緩めないよう呼びかけた。

同大統領は、ソウルの繁華街・梨泰院(イテウォン)のクラブで新たなクラスター(感染者の集団)が発生したことを受け、感染拡大はいいつでも起こりうると指摘。「戦いは完全に終わっていない」と述べた。

韓国疾病予防管理局(KCDC)によると、10日には新たな感染者を34人確認。これは4月9日以来の高水準となる。

ソウル近辺の繁華街では夜間の営業が一時停止された。新たな死者は出ておらず、256人で変わらず。

韓国ではここ数週間、新たな感染者の増加数は10人程度にとどまっており、過去10日間ではほぼ全てが海外から持ち込まれた例だった。

大統領は国民に向けて「感染防止に向けた警戒を緩めてはならない。長期戦を覚悟し、完全に制圧できるまで、平常通りの生活再開後も一人一人が安全対策を取るよう求めたい」と述べた。さらに、KCDCの権限を強化し組織を再編する考えも示した。

一方、朴凌厚・保健福祉部長官は、クラスターの経過を2─3日注視し、予定通り学校を再開するか判断する方針を示した。

[ロイター]


トムソンロイター・ジャパン

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