最新記事

2020米大統領選

米民主党、バイデン・サンダースが依然2強 判断材料はトランプに勝つ可能性

2020年1月10日(金)14時08分

11月の米大統領選に向けた民主党候補指名争いで、バイデン前副大統領(写真左)とサンダース上院議員(写真右)が支持率で1・2位を占める2強の構図が続いていることが、ロイター/イプソスの世論調査で明らかになった。写真はカリフォルニア州 ロサンゼルスで昨年12月撮影(2020年 ロイター/Mike Blake)

11月の米大統領選に向けた民主党候補指名争いで、バイデン前副大統領とサンダース上院議員が支持率で1・2位を占める2強の構図が続いていることが、9日公表のロイター/イプソスの世論調査で明らかになった。

有権者が候補を選ぶ際、共感を得られる人物かどうかよりも、共和党現職のトランプ大統領に勝利する確率が高いかどうかが重要な基準になっていることも調査で明らかになった。

調査は1月8─9日に全米の民主党員479人、無党派144人を含む成人1116人を対象にオンラインで行われた。統計の誤差はプラスマイナス5%ポイント。

バイデン氏は有権者登録している民主党員の支持率では僅差で首位に立ったが、無所属を含めた場合はサンダース氏が優勢だった。党員集会や予備選は各州の独自のルールで行われるが、早い時期の開催が予定されているニューハンプシャー、サウスカロライナ両州では無所属の有権者も投票が認められている。

有権者登録している民主党員の間では、バイデン氏の支持率が23%でトップとなり、サンダース氏(20%)、ウォーレン上院議員(15%)が追った。ブルームバーグ元ニューヨーク市長は8%で4位、インディアナ州サウスベンド前市長のブティジェッジ氏が7%で5位だった。

他の候補者は全員、3%を下回る支持率にとどまった。また、民主党員の有権者の13%はどの候補者に投票するか決めていないとした。

無党派の有権者を含めた調査でも上位5人の顔ぶれは変わらなかったが、サンダース氏がバイデン氏に2%ポイントの差をつけて首位に立った。

環境および経済の問題や医療保険制度で陣頭指揮を取るのにふさわしい人物としては、サンダース氏を選んだ民主党員と無所属の有権者が最も多くの割合を占めた。ただ、大統領選でトランプ氏に勝利する確率が最も高いのはバイデン氏と広く考えられている模様。

特定の候補者を選んだ主な理由として、勝算があるからと答えた民主党員は全体の15%に達した。2015年に同じ質問をした際は7%だったが、この数年で勝率を考慮に入れる傾向が強まった。

[ロイター]


トムソンロイター・ジャパン

Copyright (C) 2020トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます



20200114issue_cover150.jpg
※画像をクリックすると
アマゾンに飛びます

2020年1月14日号(1月7日発売)は「台湾のこれから」特集。1月11日の総統選で蔡英文が再選すれば、中国はさらなる強硬姿勢に? 「香港化」する台湾、習近平の次なるシナリオ、日本が備えるべき難民クライシスなど、深層をレポートする。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

JERA、新たなLNG契約締結必要 電力需要対応で

ビジネス

日銀、金融政策の維持決定 国債買い入れは26年4月

ワールド

G7、イスラエル支持を表明 「イランは不安定要因」

ワールド

日韓首脳、17日にカナダで会談へ=韓国大統領府
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:コメ高騰の真犯人
特集:コメ高騰の真犯人
2025年6月24日号(6/17発売)

なぜ米価は突然上がり、これからどうなるのか? コメ高騰の原因と「犯人」を探る

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    気温40℃、空港の「暑さ」も原因に?...元パイロットが指摘する、墜落したインド航空機の問題点
  • 2
    「タンパク質」より「食物繊維」がなぜ重要なのか?...「がん」「栄養」との関係性を管理栄養士が語る
  • 3
    ブラッド・ピット新髪型を「かわいい」「史上最高にかっこいい」とネット絶賛 どんなヘアスタイルに?
  • 4
    若者に大不評の「あの絵文字」...30代以上にはお馴染…
  • 5
    「サイドミラー1つ作れない」レアアース危機・第3波で…
  • 6
    50歳を過ぎた女は「全員おばあさん」?...これこそが…
  • 7
    林原めぐみのブログが「排外主義」と言われてしまう…
  • 8
    サイコパスの顔ほど「魅力的に見える」?...騙されず…
  • 9
    「そっと触れただけなのに...」客席乗務員から「辱め…
  • 10
    さらばグレタよ...ガザ支援船の活動家、ガザに辿り着…
  • 1
    庭にクマ出没、固唾を呑んで見守る家主、そして次の瞬間...「信じられない行動」にネット驚愕
  • 2
    大阪万博は特に外国人の評判が最悪...「デジタル化未満」の残念ジャパンの見本市だ
  • 3
    気温40℃、空港の「暑さ」も原因に?...元パイロットが指摘する、墜落したインド航空機の問題点
  • 4
    「セレブのショーはもう終わり」...環境活動家グレタ…
  • 5
    ブラッド・ピット新髪型を「かわいい」「史上最高に…
  • 6
    「サイドミラー1つ作れない」レアアース危機・第3波で…
  • 7
    ファスティングをすると、なぜ空腹を感じなくなるの…
  • 8
    右肩の痛みが告げた「ステージ4」からの生還...「生…
  • 9
    「タンパク質」より「食物繊維」がなぜ重要なのか?.…
  • 10
    アメリカは革命前夜の臨界状態、余剰になった高学歴…
  • 1
    日本の「プラごみ」で揚げる豆腐が、重大な健康被害と環境汚染を引き起こしている
  • 2
    【定年後の仕事】65歳以上の平均年収ランキング、ワースト2位は清掃員、ではワースト1位は?
  • 3
    一瞬にして村全体が消えた...スイスのビルヒ氷河崩壊の瞬間を捉えた「恐怖の映像」に広がる波紋
  • 4
    庭にクマ出没、固唾を呑んで見守る家主、そして次の…
  • 5
    大爆発で一瞬にして建物が粉々に...ウクライナ軍「Mi…
  • 6
    「ママ...!」2カ月ぶりの再会に駆け寄る13歳ラブラ…
  • 7
    あなたも当てはまる? 顔に表れるサイコパス・ナルシ…
  • 8
    ドローン百機を一度に発射できる中国の世界初「ドロ…
  • 9
    【クイズ】EVの電池にも使われる「コバルト」...世界…
  • 10
    日本はもう「ゼロパンダ」でいいんじゃない? 和歌山…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中