最新記事

セックス

中国、世界第2位のコンドーム事業買収 性意識高い若者が後押し

2017年5月30日(火)14時31分

コンドームとセックスの話題は、ポップ・カルチャーの中で広まりつつあるが、中国における裸体表現についての厳格な規制のため、コンドームの広告は、他のアジア市場に比べて抑制的で限定的だ。若者は、オンラインのチャットでも話題にするが、隠語を使うことが多い。

ポルノ映像は依然として違法だが、ネットでは、ポルノ映像を探す独特の検索用語があり、若い世代は鑑賞する方法を知っている。内容が充実した非合法サイトの見つけ方を知っている人は、「車を見つける」のを助けてくれる「オールド・ドライバー」と呼ばれている。

政府も、HIVやエイズなどの性感染症についての知識を広めようと、高校に性教育の教科書を導入したり、大学生向けにキャンペーンを行ったりと、対応を取っている。習近平国家主席の彭麗媛夫人も、HIVやエイズ対策の意識を高めようと、積極的な活動を行っている。

性の意識

性への保守的な意識は、中国共産党が政権を握った1949年以降に広まったが、社会が豊かになり、海外旅行や外国のポップカルチャーに触れる機会が増えるにつれて、それはゆっくりと変化してきた。

子供を1人産んだカップルが、再び妊娠することを避けるためにより永久的な避妊法を利用していた20年前とは、隔世の感がある。だが今でも、不妊手術やIUD(子宮内避妊器具)が、コンドームより多く利用されている。

「避妊方法も含め、性についての社会的意識はゆっくりと高まっている」と、性教育を専門とする会社「Greenxoxo」を立ち上げたWang Xiaoshuangさんは言う。Wangさんによると、結婚前の性交渉は、今では広く受け入れられるようになった。「20年前は、そういう行為はタブーだった」

今、あなたにオススメ

関連ワード

ニュース速報

ワールド

トルコ、ロシア産ガス契約を1年延長 対米投資も検討

ワールド

米国がAUKUS審査結果提示、豪国防相「米は全面的

ワールド

アングル:大火災後でも立法会選挙を強行する香港政府

ビジネス

リオ・ティント、コスト削減・生産性向上計画の概要を
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:日本時代劇の挑戦
特集:日本時代劇の挑戦
2025年12月 9日号(12/ 2発売)

『七人の侍』『座頭市』『SHOGUN』......世界が愛した名作とメイド・イン・ジャパンの新時代劇『イクサガミ』の大志

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    戦争中に青年期を過ごした世代の男性は、終戦時56%しか生き残れなかった
  • 2
    人生の忙しさの9割はムダ...ひろゆきが語る「休む勇気」
  • 3
    日本酒の蔵元として初の快挙...スコッチの改革に寄与し、名誉ある「キーパー」に任命された日本人
  • 4
    【クイズ】17年連続でトップ...世界で1番「平和な国…
  • 5
    イスラエル軍幹部が人生を賭けた内部告発...沈黙させ…
  • 6
    【クイズ】日本で2番目に「ホタテの漁獲量」が多い県…
  • 7
    7歳の息子に何が? 学校で描いた「自画像」が奇妙す…
  • 8
    台湾に最も近い在日米軍嘉手納基地で滑走路の迅速復…
  • 9
    高市首相「台湾有事」発言の重大さを分かってほしい
  • 10
    見えないと思った? ウィリアム皇太子夫妻、「車内の…
  • 1
    7歳の息子に何が? 学校で描いた「自画像」が奇妙すぎた...「心配すべき?」と母親がネットで相談
  • 2
    100年以上宇宙最大の謎だった「ダークマター」の正体を東大教授が解明? 「人類が見るのは初めて」
  • 3
    インド国産戦闘機に一体何が? ドバイ航空ショーで墜落事故、浮き彫りになるインド空軍の課題
  • 4
    【最先端戦闘機】ミラージュ、F16、グリペン、ラファ…
  • 5
    128人死亡、200人以上行方不明...香港最悪の火災現場…
  • 6
    【寝耳に水】ヘンリー王子&メーガン妃が「大焦り」…
  • 7
    【クイズ】次のうち、マウスウォッシュと同じ効果の…
  • 8
    【クイズ】世界遺産が「最も多い国」はどこ?
  • 9
    【銘柄】関電工、きんでんが上昇トレンド一直線...業…
  • 10
    人生の忙しさの9割はムダ...ひろゆきが語る「休む勇…
  • 1
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 2
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後」の橋が崩落する瞬間を捉えた「衝撃映像」に広がる疑念
  • 3
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎の存在」がSNSで話題に、その正体とは?
  • 4
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 5
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸…
  • 6
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
  • 7
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披…
  • 8
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」は…
  • 9
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判…
  • 10
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中