最新記事

アメリカ政治

トランプ政権移行チーム、利益相反回避で裁量信託を検討か

2016年12月22日(木)11時00分

 12月21日、米国のトランプ次期大統領(写真)の政権移行チームは、次期大統領本人やその家族、あるいは政権当局者の利益相反を避けるため、裁量信託の創設を検討している。11月撮影(2016年 ロイター/Andrew Kelly)

 米国のトランプ次期大統領の政権移行チームは、次期大統領本人やその家族、あるいは政権当局者の利益相反を避けるため、裁量信託の創設を検討している。

米政治情報サイトのポリティコが21日、関係筋の話をもとに伝えた。

 検討中の裁量信託では、トランプ氏やその家族は資産を白紙委任信託(ブラインド・トラスト)に移すことにより利益相反懸念が解消されるだけでなく、投資収益を引き続き得つつ、一族の事業が順調かどうか知ることが可能という。

 ポリティコによると、トランプ氏のチームは米政府倫理局(OGE)と裁量信託について協議したが、トランプ氏、その家族あるいは閣僚に指名された裕福な個人のうち、誰のために創設されるかは不明。

 トランプ氏の資産には世界中のホテルやゴルフリゾートのほか、ワイナリーやモデル事務所が含まれる。

 連邦法は大統領が任期中に自身のビジネスに関与することを禁じていないが、ここ数十年の歴代大統領の多くは個人資産を白紙委任信託に移し、自らの決定による個人資産への影響を認識してこなかった。

 トランプ氏の広報担当者はポリティコに対し、何も決定されておらず、政権移行チームは来月に詳細を発表すると語った。

 OGEの担当者はポリティコに対し、コメントを拒否した。



[ワシントン 21日 ロイター]


120x28 Reuters.gif

Copyright (C) 2016トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

3メガバンクなど、ステーブルコイン共同発行・検証へ

ワールド

中国レアアース輸出、10月は前月比9%増 4カ月ぶ

ワールド

スイス石油商社ガンバ―、露ルクオイルの資産買収提案

ワールド

トランプ氏、中央アジア首脳と会談 重要鉱物確保へ連
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:高市早苗研究
特集:高市早苗研究
2025年11月 4日/2025年11月11日号(10/28発売)

課題だらけの日本の政治・経済・外交を初の女性首相はこう変える

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 2
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎の存在」がSNSで話題に、その正体とは?
  • 3
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 4
    「遺体は原型をとどめていなかった」 韓国に憧れた2…
  • 5
    「これは困るよ...」結婚式当日にフォトグラファーの…
  • 6
    虹に「極限まで近づく」とどう見える?...小型機パイ…
  • 7
    クマと遭遇したら何をすべきか――北海道80年の記録が…
  • 8
    NY市長に「社会主義」候補当選、マムダニ・ショック…
  • 9
    「なんだコイツ!」網戸の工事中に「まさかの巨大生…
  • 10
    約500年続く和菓子屋の虎屋がハーバード大でも注目..…
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎の存在」がSNSで話題に、その正体とは?
  • 3
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読み方は?
  • 4
    9歳女児が行方不明...失踪直前、防犯カメラに映った…
  • 5
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」は…
  • 6
    「日本のあの観光地」が世界2位...エクスペディア「…
  • 7
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 8
    だまされやすい詐欺メールTOP3を専門家が解説
  • 9
    虹に「極限まで近づく」とどう見える?...小型機パイ…
  • 10
    【クイズ】1位は「蚊」...世界で「2番目に」人間を殺…
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    英国で「パブ離れ」が深刻化、閉店ペースが加速...苦肉の策は「日本では当たり前」の方式だった
  • 3
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」はどこ?
  • 4
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 5
    かばんの中身を見れば一発でわかる!「認知症になり…
  • 6
    1000人以上の女性と関係...英アンドルー王子、「称号…
  • 7
    悲しみで8年間「羽をむしり続けた」オウム...新たな…
  • 8
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読…
  • 9
    【クイズ】日本でツキノワグマの出没件数が「最も多…
  • 10
    お腹の脂肪を減らす「8つのヒント」とは?...食事以…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中