最新記事

大気汚染

インド首都ニューデリーが大気汚染で真っ赤に 危険レベルで外出禁止

2016年11月7日(月)19時19分

11月6日、インドのデリー首都圏政府は、大気汚染が危険レベルに達したとして、すべての建設プロジェクト中止や学校の休校などの「緊急」対策を発表し、住民には屋内にとどまるよう要請した。写真はニューデリーで2日撮影(2016年 ロイター/Adnan Abidi)

 インドのデリー首都圏政府は6日、大気汚染が危険レベルに達したとして、すべての建設プロジェクト中止や学校の休校などの「緊急」対策を発表し、住民には屋内にとどまるよう要請した。

 ニューデリーは、世界で最も大気汚染がひどい都市の1つ。先週は厚いスモッグの層に包まれ、人々は目や喉、肺の痛みを訴えた。

 周辺の州にある農場の野焼きによる煙やヒンズー教の新年を祝う祭りの花火、建築現場からのほこり、自動車の排気ガスなどにより、直径2.5マイクロメートル以下の微小粒子状物質「PM2.5」のレベルが、安全とされる基準の15倍以上に達している。

 子供を含む数百人が6日、大気汚染の深刻化をめぐりニューデリーで抗議活動を実施。当局に即座に効果的な対策を取るよう要求した。

 デリー首都圏のケジリワル首相は、ニューデリーを「ガス室」のようだと述べ、すべての建設・解体作業を5日間中止し、学校を3日間休校にするよう命じた。また、ディーゼルを燃料とするすべての発電機の使用も今後10日間、禁止するとともに、道路の清掃や放水を開始することも明らかにした。

 デリーでは通常、冬季の12月と1月に大気汚染が深刻化する。

 当局は、古いトラックの市内立ち入り禁止や、自家用車の使用制限などで対応してきたが、専門家らはあまり効果がないと指摘している。

[ニューデリー 6日 ロイター]


120x28 Reuters.gif

Copyright (C) 2016トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

中国で「南京大虐殺」の追悼式典、習主席は出席せず

ワールド

トランプ氏、次期FRB議長にウォーシュ氏かハセット

ビジネス

アングル:トランプ関税が生んだ新潮流、中国企業がベ

ワールド

アングル:米国などからトップ研究者誘致へ、カナダが
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:ジョン・レノン暗殺の真実
特集:ジョン・レノン暗殺の真実
2025年12月16日号(12/ 9発売)

45年前、「20世紀のアイコン」に銃弾を浴びせた男が日本人ジャーナリストに刑務所で語った動機とは

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    デンマーク国防情報局、初めて米国を「安全保障上の脅威」と明記
  • 2
    「前を閉めてくれ...」F1観戦モデルの「超密着コーデ」が物議...SNSで賛否続出
  • 3
    【銘柄】資生堂が巨額赤字に転落...その要因と今後の展望。本当にトンネルは抜けたのか?
  • 4
    現役・東大院生! 中国出身の芸人「いぜん」は、なぜ…
  • 5
    世界最大の都市ランキング...1位だった「東京」が3位…
  • 6
    首や手足、胴を切断...ツタンカーメンのミイラ調査開…
  • 7
    「体が資本」を企業文化に──100年企業・尾崎建設が挑…
  • 8
    高市首相の「台湾有事」発言、経済への本当の影響度.…
  • 9
    【クイズ】「100名の最も偉大な英国人」に唯一選ばれ…
  • 10
    身に覚えのない妊娠? 10代の少女、みるみる膨らむお…
  • 1
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だから日本では解決が遠い
  • 2
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価に与える影響と、サンリオ自社株買いの狙い
  • 3
    【衛星画像】南西諸島の日米新軍事拠点 中国の進出を睨み建設急ピッチ
  • 4
    デンマーク国防情報局、初めて米国を「安全保障上の…
  • 5
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした…
  • 6
    キャサリン妃を睨む「嫉妬の目」の主はメーガン妃...…
  • 7
    【クイズ】「100名の最も偉大な英国人」に唯一選ばれ…
  • 8
    中国軍機の「レーダー照射」は敵対的と、元イタリア…
  • 9
    健康長寿の鍵は「慢性炎症」にある...「免疫の掃除」…
  • 10
    人手不足で広がり始めた、非正規から正規雇用へのキ…
  • 1
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 2
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸送機「C-130」謎の墜落を捉えた「衝撃映像」が拡散
  • 3
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした「信じられない」光景、海外で大きな話題に
  • 4
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
  • 5
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価…
  • 6
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判…
  • 7
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だ…
  • 8
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
  • 9
    インド国産戦闘機に一体何が? ドバイ航空ショーで…
  • 10
    ポルノ依存症になるメカニズムが判明! 絶対やって…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中