最新記事

コンビニ

ローソン、三菱商事が1440億円かけTOBで子会社化

2016年9月19日(月)17時10分

9月16日、三菱商事は、ローソンの子会社化を正式発表した。1株8650円で株式公開買い付け(TOB)を実施し、現行33.4%の出資比率を過半数に高める。写真は都内で2008年7月撮影(2016年 ロイター/Kim Kyung Hoon)

 三菱商事 <8058.T>は16日、ローソン <2651.T>の子会社化を正式発表した。1株8650円で株式公開買い付け(TOB)を実施し、現行33.4%の出資比率を50%超に高める。ローソンは、三菱商事グループの持つ原材料調達力などを生かして商品開発力を高めるほか、不動産や金融などのノウハウも活用する方針。コンビニ業界では上位3社での競争が激しくなっており、ローソンは三菱商事グループと一体となって上位2社を追う。

 TOBは来年1月ごろに開始する。中国での独禁法審査に3カ月程度かかることを考慮している。株式の取得価格は1440億円になる。TOB後もローソンの上場は維持する。ローソンはTOBに賛同している。

 TOBは1株8650円で、1カ月平均株価7516円に対し、15.09%のプレミアムが付いている。

 三菱商事では、人材の派遣やグループ会社との協力などを通じて、企業価値を上げる。特に、トップのセブン―イレブン・ジャパンに比べて日販が低いことを課題と捉えており、商品開発力の強化などで、日販引き上げを図る。また、地方スーパーとの連携なども模索する。

 他のコンビニに比べて遅れている海外展開でも、三菱商事のバックアップが期待できる。ローソンは海外店舗数を2020年までに現在の約6倍にあたる最大5000店に引き上げる目標を有している。これに対し、三菱商事では、人材供給やパートナー探し、商品供給、販路確保など多方面からサポートしていくことになる。

[ロイター]


120x28 Reuters.gif

Copyright (C) 2016トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

米マイアミ市長選、民主党候補が勝利 約30年ぶり

ビジネス

航空業界ネットゼロに黄信号、SAF供給不足 目標未

ビジネス

金利上昇続くより、日本の成長や債務残高GDP比率低

ワールド

米、中国軍のレーダー照射を批判 「日本への関与揺る
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:ジョン・レノン暗殺の真実
特集:ジョン・レノン暗殺の真実
2025年12月16日号(12/ 9発売)

45年前、「20世紀のアイコン」に銃弾を浴びせた男が日本人ジャーナリストに刑務所で語った動機とは

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だから日本では解決が遠い
  • 2
    【クイズ】アジアで唯一...「世界の観光都市ランキング」でトップ5に入ったのはどこ?
  • 3
    中国の著名エコノミストが警告、過度の景気刺激が「財政危機」招くおそれ
  • 4
    キャサリン妃を睨む「嫉妬の目」の主はメーガン妃...…
  • 5
    「韓国のアマゾン」クーパン、国民の6割相当の大規模情…
  • 6
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価…
  • 7
    兵士の「戦死」で大儲けする女たち...ロシア社会を揺…
  • 8
    「1匹いたら数千匹近くに...」飲もうとしたコップの…
  • 9
    健康長寿の鍵は「慢性炎症」にある...「免疫の掃除」…
  • 10
    イギリスは「監視」、日本は「記録」...防犯カメラの…
  • 1
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした「信じられない」光景、海外で大きな話題に
  • 2
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価に与える影響と、サンリオ自社株買いの狙い
  • 3
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だから日本では解決が遠い
  • 4
    健康長寿の鍵は「慢性炎症」にある...「免疫の掃除」…
  • 5
    兵士の「戦死」で大儲けする女たち...ロシア社会を揺…
  • 6
    キャサリン妃を睨む「嫉妬の目」の主はメーガン妃...…
  • 7
    ホテルの部屋に残っていた「嫌すぎる行為」の証拠...…
  • 8
    戦争中に青年期を過ごした世代の男性は、終戦時56%…
  • 9
    イスラエル軍幹部が人生を賭けた内部告発...沈黙させ…
  • 10
    【クイズ】アルコール依存症の人の割合が「最も高い…
  • 1
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 2
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後」の橋が崩落する瞬間を捉えた「衝撃映像」に広がる疑念
  • 3
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸送機「C-130」謎の墜落を捉えた「衝撃映像」が拡散
  • 4
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした…
  • 5
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
  • 6
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披…
  • 7
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判…
  • 8
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価…
  • 9
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だ…
  • 10
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中