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2016米大統領選

メキシコ中銀総裁が「トランプ氏のメキシコ送金阻止案は重大な権利侵害」と批判

在外メキシコ人からの本国送金はGDPの2%を占める

2016年4月13日(水)18時55分

4月12日、メキシコ中央銀行のカルステンス総裁は、米大統領選で共和党候補指名を目指すドナルド・トランプ氏が、メキシコ国境の壁建設資金拠出を拒めば反テロ法を駆使して不法移民のメキシコへの送金を阻止すると提案していることについて、メキシコ人に対する重大な権利侵害と反論した。写真はローマで撮影(2016年 ロイター/Carlo Allegri)

 メキシコ中央銀行のカルステンス総裁は12日、米大統領選で共和党候補指名を目指すドナルド・トランプ氏が、メキシコ国境の壁建設資金拠出を拒めば反テロ法を駆使して不法移民のメキシコへの送金を阻止すると提案していることについて、メキシコ人に対する重大な権利侵害と反論した。

 トランプ氏は、壁建設のためメキシコに50─100億ドルの負担を要求するとしている。

 カルステンス総裁は記者団に「送金される資金は稼いだ人の資産であり、彼らには海外送金を行う権利がある。したがって、(送金阻止案は)在外メキシコ国民に対する深刻な財産権の侵害であり、完全に不当な政策だ」と述べた。

 在外メキシコ人からの送金は年間約250億ドルに達し、同国国内総生産(GDP)の2%近くを占めている。

[メキシコ市 12日 ロイター]

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