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朝鮮半島

昨年の地雷爆発、今週の機関銃誤射......DMZで続くあわやの事態

2016年4月7日(木)17時53分
高英起(デイリーNKジャパン編集長/ジャーナリスト) ※デイリーNKジャパンより転載

 先に述べた通り、韓国軍内で金正恩氏に対する「斬首作戦」の構想が持ち上がったのはこのときだった。これにはその後、米軍も合流。その動きは確実に、金正恩氏のメンタルを不安定にしている。

 そんな環境の中、DMZでいきなりドンパチが起きるなど、想像するだけで背筋が寒くなるというものではないか。ましてや、北朝鮮は実質的に核武装しているのである。朝鮮半島で危機が発生すれば、それは必ず何らかの形で、日本に飛び火すると考えるべきなのだ。

[筆者]
高英起(デイリーNKジャパン編集長/ジャーナリスト)
北朝鮮情報専門サイト「デイリーNKジャパン」編集長。98年から99年まで中国吉林省延辺大学に留学し、北朝鮮難民「脱北者」の現状や、北朝鮮内部情報を発信するが、北朝鮮当局の逆鱗に触れ、二度の指名手配を受ける。雑誌、週刊誌への執筆、テレビやラジオのコメンテーターも務める。主な著作に『コチェビよ、脱北の河を渡れ――中朝国境滞在記』(新潮社)、『金正恩 核を持つお坊ちゃまくん、その素顔』(宝島社)、『北朝鮮ポップスの世界』(共著、花伝社)がある。

※当記事は「デイリーNKジャパン」からの転載記事です。
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