最新記事

宇宙

米航空当局、7月のヴァージン宇宙船帰還時の異常を調査 飛行を当面禁止

2021年9月3日(金)11時58分
ヴァージン・ギャラクティックの宇宙船「スペースシップ2」

米連邦航空局(FAA)は2日、7月に宇宙飛行を成功させた宇宙旅行のヴァージン・ギャラクティックに対し、飛行時の異常に関する最終調査報告書の承認あるいは関連する問題が公共の安全に影響しないとの判断が下されるまで、宇宙船「スペースシップ2」の飛行を禁止した。写真は2019年2月、カリフォルニア州モハベで撮影(2021年 ロイター/Gene Blevins)

米連邦航空局(FAA)は2日、7月に宇宙飛行を成功させた宇宙旅行のヴァージン・ギャラクティックに対し、飛行時の異常に関する最終調査報告書の承認あるいは関連する問題が公共の安全に影響しないとの判断が下されるまで、宇宙船「スペースシップ2」の飛行を禁止した。

FAAは1日、ヴァージンが7月11日に実施したスペースシップ2の試験飛行について、降下時にコースをそれた問題を調査していると認めた。試験飛行にはヴァージンの創業者リチャード・ブランソン氏が搭乗した。

FAAは2日の声明で、スペースシップ2がニューメキシコ州にある宇宙港に帰還する際、「航空管制の許可したコースからそれた」と指摘した。

FAAの声明を受け、ヴァージン・ギャラクティックは「問題の原因に対処しており、将来の宇宙飛行ミッションで同じ問題をどのように防げるかについて結論をまとめている」とコメントした。

ただ、7月のミッションで宇宙船がコースをそれたのは「コントロールされた意図的な飛行経路で、これにより成功裏に宇宙に到達し、安全に同社の宇宙港に着陸した」と説明した。搭乗員が危険な状況に陥ることは全くなかったとした。

また、「この問題の徹底調査と時宜を得た解決を支えるためにFAAと緊密に連携している」と表明した。

[ロイター]


トムソンロイター・ジャパン

Copyright (C) 2021トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます


【話題の記事】
・誤って1日に2度ワクチンを打たれた男性が危篤状態に
・インド、新たな変異株「デルタプラス」確認 感染力さらに強く
・世界の引っ越したい国人気ランキング、日本は2位、1位は...


今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

丸紅、26年3月期は1.4%の増益予想 非資源がけ

ワールド

トルコ、メーデーのデモ参加者数百人拘束 

ビジネス

マイクロソフト、マスク氏のAIモデル「グロック」導

ワールド

トランプ政権、民主党主導4州提訴 気候変動関連法の
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:英語で学ぶ 国際ニュース超入門
特集:英語で学ぶ 国際ニュース超入門
2025年5月 6日/2025年5月13日号(4/30発売)

「ゼロから分かる」各国・地域情勢の超解説と時事英語

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    日本の未婚男性の「不幸感」は他国と比べて特異的に高く、女性では反対に既婚の方が高い
  • 2
    マリフアナを合法化した末路とは? 「バラ色の未来が来るはずだったのに...」
  • 3
    タイタニック生存者が残した「不気味な手紙」...何が書かれていた?
  • 4
    ウクライナ戦争は終わらない──ロシアを動かす「100年…
  • 5
    日々、「幸せを実感する」生活は、実はこんなに簡単…
  • 6
    インド北部の「虐殺」が全面「核戦争」に発展するか…
  • 7
    MRI検査で体内に「有害金属」が残留する可能性【最新…
  • 8
    悲しみは時間薬だし、幸せは自分次第だから切り替え…
  • 9
    日本旅行が世界を魅了する本当の理由は「円安」では…
  • 10
    インドとパキスタンの戦力比と核使用の危険度
  • 1
    日本史上初めての中国人の大量移住が始まる
  • 2
    日本旅行が世界を魅了する本当の理由は「円安」ではない
  • 3
    MRI検査で体内に「有害金属」が残留する可能性【最新研究】
  • 4
    中国で「ネズミ人間」が増殖中...その驚きの正体とは…
  • 5
    ロシア国内エラブガの軍事工場にウクライナが「ドロ…
  • 6
    日本の未婚男性の「不幸感」は他国と比べて特異的に…
  • 7
    パニック発作の原因の多くは「ガス」だった...「ビタ…
  • 8
    マリフアナを合法化した末路とは? 「バラ色の未来…
  • 9
    使うほど脱炭素に貢献?...日建ハウジングシステムが…
  • 10
    私の「舌」を見た医師は、すぐ「癌」を疑った...「口…
  • 1
    【話題の写真】高速列車で前席のカップルが「最悪の行為」に及ぶ...インド人男性の撮影した「衝撃写真」にネット震撼【画像】
  • 2
    日本史上初めての中国人の大量移住が始まる
  • 3
    日本旅行が世界を魅了する本当の理由は「円安」ではない
  • 4
    健康寿命を伸ばすカギは「人体最大の器官」にあった.…
  • 5
    【心が疲れたとき】メンタルが一瞬で “最…
  • 6
    間食はなぜ「ナッツ一択」なのか?...がん・心疾患・抜…
  • 7
    北朝鮮兵の親たち、息子の「ロシア送り」を阻止する…
  • 8
    【クイズ】世界で最も「半導体の工場」が多い国どこ…
  • 9
    クレオパトラの墓をついに発見? 発掘調査を率いた…
  • 10
    中居正広は何をしたのか? 真相を知るためにできる…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中