実は「週休3日制」が最強だった...8時間減らせば、健康も仕事の質もアップする【最新研究】
Turns Out a 4-Day Workweek Is Actually Better for Your Health

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<週5日も働く必要はない?...国際調査が示した「新しい働き方」について>
給与の減額なしに週4日勤務(週休3日制)にすることで、労働者の健康だけでなく、仕事のパフォーマンスや満足度も向上することが、最新の研究で明らかになった。
5年前に世界を襲った新型コロナウイルス(COVID-19)のパンデミックによって、ロックダウン中のリモートワークが普及した一方で、バーンアウト(燃え尽き症候群)や業務量など、労働に対するこれまでの無関心があらわになった。
その後、一部企業では給与を維持したまま労働時間を短縮する動きが広がり、パンデミック後の働き方を見直し、従業員のニーズと企業の利益を両立させることを目的とした国際団体「フォー・デイ・ウィーク・グローバル(4 Day Week Global)」の活動が注目を集めている。
今回の研究を率いたのは、ボストン・カレッジのウェン・ファン准教授とジュリエット・ショア教授だ。世界141の企業に在籍する2896人の従業員を対象に、半年間にわたって身体面およびメンタル面の健康に対する影響を調査した。
その結果、1週間あたり8時間以上の労働時間を減らした従業員は、最も大きな改善効果を報告した。具体的には、精神的ストレスの軽減と身体の健康向上が挙がったという。なお、労働時間の削減がそれより少ない場合でも、一定の好影響は確認されている。
この調査にはアメリカのほか、オーストラリア、カナダ、アイルランド、ニュージーランド、イギリスの企業が参加し、労働時間の変更によるバーンアウト(燃え尽き症候群)、疲労感、睡眠の質、業務パフォーマンスの変化を分析。
週4日勤務に移行した従業員と、従来の週5日勤務を続けた12社の従業員を比較したところ、週4日勤務グループの方が、身体と精神の両面において健康状態が優れていると報告されている。