最新記事
健康

週に75分の「早歩き」で寿命は2年延びる...スーパーエイジャーが実践する「長寿体質」の習慣

2025年2月14日(金)10時25分
ニール・バルジライ (アルバート・アインシュタイン医科大学教授)
ウォーキング

MabelAmber-pixabay

<理論的には運動は老化や病気につながりやすく体に悪い。それでも、体に良い運動は健康寿命と寿命を延ばす>

長寿遺伝子発見者による、最新研究と衝撃の提言書SuperAgers スーパーエイジャー 老化は治療できる(CCCメディアハウス)の第8章「時計を止める」より一部編集・抜粋。

重要なのは寿命(ライフスパン)ではなく、健康寿命(ヘルススパン)...。


 
◇ ◇ ◇

老化を防ぐのにいちばん良い方法は、間違いなく運動である。これは男性でも女性でも、また人生のどの時期でも効き目がある。運動は心臓血管の健康に良いだけでなく、体重を抑え、2型糖尿病のリスクを下げる。さらに脳卒中、認知症、がんさえ予防する可能性がある。

これまでの証拠によれば、わたしたちは一生のあいだ動けるようにできているはずだが、60〜80歳のある時点で老化の影響が全身に及び、体力や筋力が落ちはじめる。心臓血管の能力も年齢とともに落ちるので、年を取るほど、とくに筋力トレーニングや有酸素運動が重要になってくる。

コツは、筋力を増して心臓血管系を強くする活動や運動をいろいろと試してみて、いちばん気に入ったものを続けることだ。「使わなければダメになる」ということわざはまさに本当で、しかも体の健康を保つだけではない。有酸素運動は認知機能にも驚くほど効果があることがわかっている。

年を取るにつれ、ストレッチで柔軟性を保ったり、ヨガや太極拳のようにバランスをきたえる運動をすることが大切だ。

わたしの妹で、世界中にスタジオを持つスーパートレーナーのオスナットは、柔軟性は一生のあいだ大事だが、年を取るとなおさらだと、わたしに言いきかせた。そのアドバイスに従ったおかげで、わたしは機能障害を防げたのだろう。

柔軟性とバランス感覚は、けがの予防にもなる。わたしは15分間のストレッチを少なくとも週に1回、できればもっと多く行っている。

試写会
『クィア/Queer』 ニューズウィーク日本版独占試写会 45名様ご招待
あわせて読みたい
ニュース速報

ビジネス

アルコア、第2四半期の受注は好調 関税の影響まだ見

ワールド

英シュローダー、第1四半期は98億ドル流出 中国合

ビジネス

見通し実現なら利上げ、米関税次第でシナリオは変化=

ビジネス

インタビュー:高付加価値なら米関税を克服可能、農水
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:英語で学ぶ 国際ニュース超入門
特集:英語で学ぶ 国際ニュース超入門
2025年5月 6日/2025年5月13日号(4/30発売)

「ゼロから分かる」各国・地域情勢の超解説と時事英語

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    日本の未婚男性の「不幸感」は他国と比べて特異的に高く、女性では反対に既婚の方が高い
  • 2
    マリフアナを合法化した末路とは? 「バラ色の未来が来るはずだったのに...」
  • 3
    タイタニック生存者が残した「不気味な手紙」...何が書かれていた?
  • 4
    ポンペイ遺跡で見つかった「浴場」には、テルマエ・…
  • 5
    中国で「ネズミ人間」が増殖中...その驚きの正体とは…
  • 6
    日本旅行が世界を魅了する本当の理由は「円安」では…
  • 7
    インド北部の「虐殺」が全面「核戦争」に発展するか…
  • 8
    クルミで「大腸がんリスク」が大幅に下がる可能性...…
  • 9
    日本史上初めての中国人の大量移住が始まる
  • 10
    悲しみは時間薬だし、幸せは自分次第だから切り替え…
  • 1
    日本史上初めての中国人の大量移住が始まる
  • 2
    日本旅行が世界を魅了する本当の理由は「円安」ではない
  • 3
    MRI検査で体内に「有害金属」が残留する可能性【最新研究】
  • 4
    中国で「ネズミ人間」が増殖中...その驚きの正体とは…
  • 5
    ロシア国内エラブガの軍事工場にウクライナが「ドロ…
  • 6
    パニック発作の原因の多くは「ガス」だった...「ビタ…
  • 7
    使うほど脱炭素に貢献?...日建ハウジングシステムが…
  • 8
    私の「舌」を見た医師は、すぐ「癌」を疑った...「口…
  • 9
    ポンペイ遺跡で見つかった「浴場」には、テルマエ・…
  • 10
    日本の未婚男性の「不幸感」は他国と比べて特異的に…
  • 1
    【話題の写真】高速列車で前席のカップルが「最悪の行為」に及ぶ...インド人男性の撮影した「衝撃写真」にネット震撼【画像】
  • 2
    日本史上初めての中国人の大量移住が始まる
  • 3
    日本旅行が世界を魅了する本当の理由は「円安」ではない
  • 4
    健康寿命を伸ばすカギは「人体最大の器官」にあった.…
  • 5
    【心が疲れたとき】メンタルが一瞬で “最…
  • 6
    間食はなぜ「ナッツ一択」なのか?...がん・心疾患・抜…
  • 7
    北朝鮮兵の親たち、息子の「ロシア送り」を阻止する…
  • 8
    中居正広は何をしたのか? 真相を知るためにできる…
  • 9
    【クイズ】世界で最も「半導体の工場」が多い国どこ…
  • 10
    自らの醜悪さを晒すだけ...ジブリ風AIイラストに「大…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中