ドイツ政府は、新型コロナウイルスのワクチン開発を手掛ける国内企業「キュアヴァク(CureVac)」について、研究開発拠点の誘致に向けた米政府の動きを阻止しようと躍起になっている。

独紙ウェルト日曜版によると、トランプ米大統領は同社を誘致するため、資金支援を提案。これに対抗して独政府も国内にとどまらせるために支援を打ち出しているという。

グレネル駐ドイツ米国大使は「ウェルトの記事は誤りだ」とツイッターに投稿した。

米政府当局者は「この報道はかなり事実を誇張している。米国は解決策を提供できると主張する企業全てと対話を続けるつもりで、解決策が見つかれば世界と共有するつもりだ」と強調した。

独保健省の報道官は「独政府は新型コロナウイルスのワクチンと有効物質がドイツと欧州で開発されるよう図ることに強い関心がある」と述べた。「このため、政府はキュアヴァクと集中的に対話している」とした。

ウェルト日曜版によると、独政府筋は、トランプ大統領が同社の研究開発成果を独占しようとしており、ワクチンを「米国が独り占め」できるよう躍起になっていると語った。

ドイツのゼーホーファー内相は記者会見で、政府の新型コロナ危機対策委員会が16日にキュアヴァクの問題について協議すると述べた。

同社は15日に出した文書で、「現在出回っている買収のうわさを否定する」と表明。

同社の大株主、ディートマー・ホップ氏は、保有株を売却するつもりはなく、同社には「特定地域のためではなく、全世界の結束を支える」ために新型コロナのワクチンを開発してほしいと表明した。

同社のウェブサイトによると、ダニエル・メニケラ最高経営責任者(CEO)は今月に入ってトランプ大統領、ペンス米副大統領、ホワイトハウスの新型コロナウイルス対策本部のメンバー、製薬会社の幹部らと会合を開き、ワクチンについて協議した。

同社はまた、2015年と18年にマラリアとインフルエンザのワクチン開発で株主である米ビル・アンド・メリンダ・ゲイツ財団から金融支援を得ている。

[ロイター]
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