最新記事

雇用

国際労働機関「新型コロナウイルスで世界的に2500万人の雇用喪失、迅速対応を」

2020年3月19日(木)08時05分

国際労働機関(ILO)は18日、新型コロナウイルスの感染拡大を受け、各国政府が迅速に雇用保全に向けた対応を行わなかった場合、世界的に最大で2500万人近い雇用が失われる恐れがあると警告した。マレーシアで撮影(2020年 ロイター/LIM HUEY TENG)

国際労働機関(ILO)は18日、新型コロナウイルスの感染拡大を受け、各国政府が迅速に雇用保全に向けた対応を行わなかった場合、世界的に最大で2500万人近い雇用が失われる恐れがあると警告した。

2008─09年の世界的な金融危機時に見られたような国際的な協調策が導入されれば、世界的な雇用に対する影響は大幅に緩和されると指摘。各国政府に対し雇用保全と景気刺激に向けた大規模な対策を迅速に打ち出すよう呼び掛けた。こうした対策には社会保護の拡充や時短勤務などを通した雇用維持対策のほか、中小企業などを対象にした税控除などが含まれるとした。

ILOは新型ウイルスの感染拡大を巡る多様なシナリオを踏まえ、世界的な雇用が受ける影響を試算。世界的な失業者数は「低影響」シナリオの下では最大530万人増加、「高影響」シナリオの下では最大2470万人増加するとの予想を示した。08─09年の世界金融危機時には世界で2200万人の雇用が失われた。

ILOのガイ・ライダー事務局長は「新型ウイルスの感染拡大はもはや単なる世界的な公衆衛生上の危機ではない。労働市場、および経済に対する主要な危機となっており、すでに多くの人が影響を被っている」と指摘。「08年当時、世界は金融危機に対応するために一致団結して行動し、これにより最悪の事態は回避された。現在は当時と同様のリーダーシップと決意が必要とされている」と述べた。

[ベルリン 18日 ロイター]


トムソンロイター・ジャパン

Copyright (C) 2020トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます

【関連記事】
・新型コロナウイルスの「0号患者」を探せ!
・イタリア、新型コロナウイルス感染3万人突破・死者2503人
・米研究所が警告「新型コロナウイルス、空中で数時間生存」


20200324issue_cover150.jpg
※画像をクリックすると
アマゾンに飛びます

2020年3月24日号(3月17日発売)は「観光業の呪い」特集。世界的な新型コロナ禍で浮き彫りになった、過度なインバウンド依存が地元にもたらすリスクとは? ほかに地下鉄サリン25年のルポ(森達也)、新型コロナ各国情勢など。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

NY外為市場=ドル上昇、中東情勢悪化で安全資産志向

ビジネス

米国株式市場=下落、イラン情勢を警戒

ワールド

トランプ氏、イランの米領土攻撃懸念せず FBIは脅

ワールド

米軍、イラン機雷敷設船28隻を破壊=トランプ氏
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:教養としてのミュージカル入門
特集:教養としてのミュージカル入門
2026年3月17日号(3/10発売)

社会と時代を鮮烈に描き出すミュージカル。意外にポリティカルなエンタメの「魔力」を学ぶ

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「日本より、自分の国(フランス)を心配すれば?」と言われる外国特派員の私が思うこと
  • 2
    「このままよりはマシだ」――なぜイランで米軍の攻撃に支持が広がるのか
  • 3
    メーガン妃、娘リリベット王女との新ショット公開...撮影はパパ
  • 4
    キャサリン皇太子妃、英連邦デー式典に出席...公開さ…
  • 5
    ロシア政府、痛恨のミス...プーチンの「健康不安説」…
  • 6
    「邪悪な魔女」はアメリカの歴史そのもの...歌と魔法…
  • 7
    イランがドバイ国際空港にドローン攻撃...爆発の瞬間…
  • 8
    40年以上ぶり...イスラエル戦闘機「F-35I」が、イラ…
  • 9
    職業別の収入に大変動......タクシー運転手・自動車…
  • 10
    ホルムズ封鎖で中国動く、イランと直接協議へ
  • 1
    ロシア政府、痛恨のミス...プーチンの「健康不安説」を裏付けるような動画を公式に投稿してしまう
  • 2
    メーガン妃、娘リリベット王女との新ショット公開...撮影はパパ
  • 3
    「日本より、自分の国(フランス)を心配すれば?」と言われる外国特派員の私が思うこと
  • 4
    キャサリン皇太子妃、英連邦デー式典に出席...公開さ…
  • 5
    「このままよりはマシだ」――なぜイランで米軍の攻撃…
  • 6
    【長期戦はイラン有利】米側の体制転覆シナリオに暗…
  • 7
    イラン猛反撃、同士討ちまで起きる防空戦はいつまで…
  • 8
    日本の保護者は自分と同じ「大卒」の教員に敬意を示…
  • 9
    中国はイランを見捨てた? イランの「同盟国」だっ…
  • 10
    中国、4隻目の空母は原子力艦か──世界3番目の原子力…
  • 1
    ロシア政府、痛恨のミス...プーチンの「健康不安説」を裏付けるような動画を公式に投稿してしまう
  • 2
    ウクライナ戦闘機「F-16」がロシア軍「シャヘド」を空中爆破...地上から撮影の「レア映像」を公開
  • 3
    台湾侵攻「失敗」の大きすぎる代償
  • 4
    メーガン妃、娘リリベット王女との新ショット公開...…
  • 5
    見事なカンフーを見せた中国ヒト型ロボットのからく…
  • 6
    アルコールは血糖値を下げる...「脳と血管を守る」医…
  • 7
    「ヘル・コリア」から日本へ7万人 ── 大企業の高給より…
  • 8
    「最恐」恐竜T・レックスの定説を覆す新研究が
  • 9
    中国、パナマ運河の港湾喪失でパナマに報復──トラン…
  • 10
    日本の若者「韓国就職」憧れと現実のギャップ ── ビ…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中