コラム

還暦の大江千里が明かす「音楽と僕の『人生100年』計画」

2020年11月14日(土)16時30分

90歳になると家にいることが増え、ガウンを羽織りベッドでおいしい辛口シャンパンを一杯頂く。90代になり「年を取る感覚」をやっとリアルに味わいつつ、君は地元に愛されて過ごす。

この年でパソコンを使えるのがもはや常識なのだから、世界は変わった。ローカルから発信し続ける音楽は世界中へ届く。

人生は100年。100歳になった君はなおも食欲旺盛で、一杯のシャンパンも続けている。僕は100歳の君に会いに行き、抱き締めてこう伝える。「最高の人生をおめでとう」と。

節くれだった指としわくちゃの顔で不思議そうにしている君は、さすがにもう20歳の君ではない。しかし「鼈甲(べっこう)のめがね」だけはあの頃のままの君なのだ。

<2020年11月17日号掲載>

プロフィール

大江千里

ジャズピアニスト。1960年生まれ。1983年にシンガーソングライターとしてデビュー後、2007年末までに18枚のオリジナルアルバムを発表。2008年、愛犬と共に渡米、ニューヨークの音楽大学ニュースクールに留学。2012年、卒業と同時にPND レコーズを設立、6枚のオリジナルジャズアルパムを発表。世界各地でライブ活動を繰り広げている。最新作はトリオ編成の『Hmmm』。2019年9月、Sony Music Masterworksと契約する。著書に『マンハッタンに陽はまた昇る――60歳から始まる青春グラフィティ』(KADOKAWA)ほか。 ニューヨーク・ブルックリン在住。

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