湾岸海運危機が深刻化、5日連続でタンカー足止め
UAEフジャイラ湾沖で停泊するタンカー。3日撮影(2026年 ロイター/Amr Alfiky)
Jonathan Saul Anna Hirtenstein Yousef Saba
[4日 ロイター] - イスラエルと米国による対イラン攻撃で始まった攻撃の応酬は4日、米軍がスリランカ沖のイラン軍艦を撃沈したことで拡大した。ホルムズ海峡を通過する海運の足止め状態は5日続き、極めて重要な中東経由の原油と天然ガスの流れを遮断する危機が深刻化している。
トランプ米大統領はエネルギー価格の急騰を抑えるため中東から原油とガスを輸出する船舶に対して保険を提供し、海軍に護衛させると約束している。
船舶追跡プラットフォームのマリーン・トラフィックのデータに基づくロイターの推計によると、原油タンカーと液化天然ガス(LNG)タンカー、貨物船を含む少なくとも200隻がイラク、サウジアラビア、カタールなどの主要産油国沖の公海上で停泊し続けた。
データによると、数百隻の他の船舶がホルムズ海峡の外側で入港できない状態だ。
イランへの攻撃が始まった2月28日以降、少なくとも8隻の船舶が被害を受けた。英国海運貿易オペレーション(UKMTO)によると、マルタ船籍のコンテナ船は今月4日、飛翔体によって損傷し、乗組員が船を乗り捨てた。
マーシャル諸島船籍の原油タンカーとパナマ船籍のバラ積み船も4日早朝、アラブ首長国連邦(UAE)のフジャイラ港沖で損傷を受けた。
事情に詳しい情報筋の2人がロイターに語ったところによると、カタールは4日、ガスの液化処理を完全に停止し、少なくとも1カ月間は通常の生産と輸出の態勢に戻らないとの見通しを明らかにした。
イラクは在庫が尽きてタンカーに積み込みができないため、原油生産を縮小した。サウジアラビア、UAE、クウェートも積み込みに苦慮している。
ゴールドマン・サックスは4日、2026年第2・四半期の北海ブレント原油の予測を10ドル引き上げて1バレル当たり76ドルとし、米国産標準油種(WTI)も1バレル=71ドルに上方修正した。ホルムズ海峡経由の原油とガスの輸出停止が想定より長期化し、原油生産施設の損傷もリスクだと指摘した。





