ニュース速報
ワールド

インド・カシミール地方で武装勢力が観光客に発砲、26人死亡

2025年04月23日(水)13時47分

ヒマラヤにあるジャンムー・カシミール地方の景勝地パハルガムで、武装勢力とみられる集団が観光客に発砲し、少なくとも20人が死亡した恐れがある。写真は22日、病院で手当てを受ける負傷者(2025年 ロイター/Stringer)

Fayaz Bukhari

[スリナガル(インド) 23日 ロイター] - ヒマラヤにあるジャンムー・カシミール地方の景勝地パハルガムで22日、武装勢力とみられる集団が観光客に発砲し、26人が死亡、17人が負傷した。警察が23日に発表した。

同地域では近年、イスラム過激派による暴力行為が和らいだことから観光業が勢いを取り戻している。

インドでの民間人襲撃としては160人以上の死者が出た2008年のムンバイ同時多発攻撃以来最悪の事態となった。

モディ首相は2日間の日程だったサウジアラビア訪問を切り上げ、23日朝にニューデリーに戻った。

財務省によると、シタラマン財務相も、「困難で悲劇的な時期に国民に寄り添うため」米国・ペルー訪問を短縮した。

警察によると、襲撃は道路脇の牧草地で発生。インド人25人とネパール人1人が死亡した。

過激派組織「カシミール抵抗勢力」がソーシャルメディアのメッセージで犯行声明を出した。同組織は、8万5000人以上の「よそ者」がこの地域に定住し、「人口構成の変化」を引き起こしていることに不満を表明した。

観光客に対する攻撃に抗議するため、地元の十数団体は23日、地域の閉鎖を求めた。

多くの学校も抗議のため休校とした。

モディ首相はXへの投稿で「この凶悪な行為の背後にいる者たちは裁きを受けなければならない。テロと戦うというわれわれの決意は揺るぎなく、さらに強固なものになるだろう」と攻撃を強く非難した。

米政府は、トランプ大統領が今回の攻撃について報告を受けており、「できるだけ早く」モディ首相と協議する予定だと発表した。

ロイター
Copyright (C) 2025 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

世界のエネルギー消費、50年以降も化石燃料が主流に

ワールド

「アンティファ」関与で初のテロ罪適用、テキサス州の

ワールド

米の船舶攻撃は「違法」、ベネズエラが国連安保理に声

ワールド

米と薬価格引き上げに合意なら製薬会社に投資拡大要請
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:日本人と参政党
特集:日本人と参政党
2025年10月21日号(10/15発売)

怒れる日本が生んだ「日本人ファースト」と参政党現象。その源泉にルポと神谷代表インタビューで迫る

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    日本で外国人から生まれた子どもが過去最多に──人口減少を補うか
  • 2
    まるで『トップガン』...わずか10mの至近戦、東シナ海で「中国J-16」 vs 「ステルス機」
  • 3
    間取り図に「謎の空間」...封印されたスペースの正体は?
  • 4
    【クイズ】日本でツキノワグマの出没件数が「最も多…
  • 5
    お腹の脂肪を減らす「8つのヒント」とは?...食事以…
  • 6
    【クイズ】サッカー男子日本代表...FIFAランキングの…
  • 7
    疲れたとき「心身ともにゆっくり休む」は逆効果?...…
  • 8
    フィリピンで相次ぐ大地震...日本ではあまり報道され…
  • 9
    ホワイトカラーの62%が「ブルーカラーに転職」を検討…
  • 10
    イーロン・マスク、新構想「Macrohard」でマイクロソ…
  • 1
    悲しみで8年間「羽をむしり続けた」オウム...新たな飼い主との「イケイケなダンス」姿に涙と感動の声
  • 2
    お腹の脂肪を減らす「8つのヒント」とは?...食事以外の「2つの隠れた要因」が代謝を狂わせていた
  • 3
    かばんの中身を見れば一発でわかる!「認知症になりやすい人」が持ち歩く5つのアイテム
  • 4
    中国人が便利な「調理済み食品」を嫌うトホホな理由…
  • 5
    まるで『トップガン』...わずか10mの至近戦、東シナ…
  • 6
    【クイズ】日本人が唯一「受賞していない」ノーベル…
  • 7
    ベゾス妻 vs C・ロナウド婚約者、バチバチ「指輪対決…
  • 8
    フィリピンで相次ぐ大地震...日本ではあまり報道され…
  • 9
    時代に逆行するトランプのエネルギー政策が、アメリ…
  • 10
    「中国のビットコイン女王」が英国で有罪...押収され…
  • 1
    かばんの中身を見れば一発でわかる!「認知症になりやすい人」が持ち歩く5つのアイテム
  • 2
    「大谷翔平の唯一の欠点は...」ドジャース・ロバーツ監督が明かすプレーオフ戦略、監督の意外な「日本的な一面」とは?
  • 3
    カミラ王妃のキャサリン妃への「いら立ち」が話題に...「少々、お控えくださって?」
  • 4
    増加する「子どもを外注」する親たち...ネオ・ネグレ…
  • 5
    悲しみで8年間「羽をむしり続けた」オウム...新たな…
  • 6
    バフェット指数が異常値──アメリカ株に「数世代で最…
  • 7
    「日本の高齢化率は世界2位」→ダントツの1位は超意外…
  • 8
    お腹の脂肪を減らす「8つのヒント」とは?...食事以…
  • 9
    【クイズ】日本人が唯一「受賞していない」ノーベル…
  • 10
    数千円で買った中古PCが「宝箱」だった...起動して分…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中