米財務長官、USスチール買収阻止巡る報道にコメントせず
イエレン米財務長官(写真)は5日、バイデン政権が日本製鉄による米鉄鋼大手USスチール買収計画を阻止する構えという報道についてコメントを控えた。7月撮影(2024年 ロイター/Tita Barros)
[5日 ロイター] - イエレン米財務長官は5日、バイデン政権が日本製鉄による米鉄鋼大手USスチール買収計画を阻止する構えという報道についてコメントを控えた。同時に、米国は外国からの直接投資を歓迎すると述べた。
イエレン氏はノースカロライナ州での講演後記者団に対し、対米外国投資委員会(CFIUS)による日本製鉄のUSスチール買収計画の審査についてはコメントを避け、米国はこうした案件を巡り、国家安全保障上の影響を見極める厳格な手続きを設けていると言明。
外国企業による買収に国家安全保障上の問題がないか、最終判断はバイデン大統領に委ねられていると述べるにとどめた。
日本製鉄による鉄鋼大手USスチールの買収を巡っては、米大統領選の民主党候補ハリス副大統領は、USスチールは国内で所有、運営される米企業であり続けるべきだとし、買収に反対する立場を示唆している。
また、イエレン氏は米経済情勢について、労働市場はタイトではなくなったものの雇用創出は継続しており、「良好かつ強力」と指摘。速いペースでの成長も続いているという認識を示した。
7月の失業率は約3年ぶりの高水準となる4.3%に上昇したものの、歴史的基準からすると依然として非常に低いとの見方を示した。