ニュース速報
ワールド

岸田首相、NATOとの協力拡大を強調 ロ朝連携「未曾有の挑戦」

2024年07月09日(火)17時04分

 7月9日、岸田文雄首相(写真)はロイターに対し、ロシアと北朝鮮の軍事協力などで欧州とアジアの安全保障が不可分であることが鮮明になったとした上で、武力による一方的な現状変更に対抗するため北大西洋条約機構(NATO)加盟国との協力を強化する考えを表明した。写真は6月、都内で代表撮影(2024年 ロイター)

Yukiko Toyoda

[東京 9日 ロイター] - 岸田文雄首相はロイターに対し、ロシアと北朝鮮の軍事協力などで欧州とアジアの安全保障が不可分であることが鮮明になったとした上で、武力による一方的な現状変更に対抗するため北大西洋条約機構(NATO)加盟国との協力を強化する考えを表明した。

9日から米ワシントンで始まるNATO首脳会議に出席するのに合わせ、書面インタビューに答えた。「法の支配に基づく自由で開かれた国際秩序に対抗する野心を持った勢力からの未曾有の挑戦に晒(さら)されている。今日のウクライナは明日の東アジアかもしれない」と述べた。

岸田氏は、ロシアのウクライナ侵略に対応する上で「ウクライナ領内における事象のみに着目するだけでは十分ではない」と指摘。ロシアのプーチン大統領が6月に訪朝し、金正恩総書記と包括的戦略パートナーシップ条約を結んで軍事的な連携強化を打ち出したことに触れ、「北朝鮮からロシアへの弾道ミサイルの供与及びウクライナの戦場でのこれらの使用を強く非難する」と語った。

また中国を念頭に、ロシアがウクライナでの戦闘を継続するために「一部の国から軍民両用のデュアルユースの製品の移転」を受けている可能性にも懸念を示した。

岸田氏は「『欧州・大西洋』『インド太平洋』といった地理的制約は、世界の平和及び安全を守るためにはもはや意義を失っている」と強調し、オーストラリア、韓国、ニュージーランドなどとともにNATOに対してより大きな役割を果たしていくとした。とりわけ、サイバー空間、宇宙における安全保障、偽情報対策など新たな分野での協力強化を重視していることを明らかにした。

岸田氏はワシントンでインド太平洋地域のパートナー4カ国との首脳会談にも参加し、地域の安定確保に向けた連携を確認する。その後にドイツを訪問し、ショルツ首相との会談を予定している。

(豊田祐基子 編集:久保信博)

ロイター
Copyright (C) 2024 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

再送-米政府、海上停滞中のイラン産原油売却を容認 

ワールド

米国防総省、パランティアのAIを指揮統制システムに

ビジネス

米ユナイテッド航空 、秋まで運航便5%削減 中東情

ワールド

米、イラン戦争の目標達成に近づく=トランプ氏
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:イラン革命防衛隊
特集:イラン革命防衛隊
2026年3月24日号(3/17発売)

イスラム神権国家を裏からコントロールする謎の軍隊の歴史と知られざる実力

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    メーガン妃、娘リリベット王女との「お手伝い姿」公開...母としての素顔に反響
  • 2
    「マツダ・日産・スバル」が大ピンチ?...オーストラリアの「NVES規制」をトヨタが切り抜けられた理由
  • 3
    キャサリン皇太子妃、ナイジェリア大統領夫妻出迎え時の装いが話題――「ファッション外交」に注目
  • 4
    温暖化で増えた? サンマやサケ減少の裏で激増する…
  • 5
    韓国製ミサイル天弓-II、イラン戦争で96%迎撃の衝撃 …
  • 6
    第6回大会を終えて曲がり角に来たWBC
  • 7
    「嘘でしょ!」空港で「まさかの持ち物」を武器と勘…
  • 8
    将来のアルツハイマー病を予言する「4種の先行疾患」…
  • 9
    数時間以内に死に至ることも...若者の間で集団感染が…
  • 10
    メーガン妃、娘リリベット王女との新ショット公開...…
  • 1
    温暖化で増えた? サンマやサケ減少の裏で激増する「安価で栄養価の高い魚」の正体
  • 2
    「ノーと言えるスペイン」の背景に国防意識...次期スペイン女王は空軍で訓練中、問われる「軍を知る君主」
  • 3
    数時間以内に死に至ることも...若者の間で集団感染が発生し既に死者も、感染源は「ナイトクラブ」
  • 4
    キャサリン皇太子妃、ナイジェリア大統領夫妻出迎え…
  • 5
    第6回大会を終えて曲がり角に来たWBC
  • 6
    米軍も防ぎきれないイランのドローン攻撃──イラン製…
  • 7
    メーガン妃、娘リリベット王女との「お手伝い姿」公…
  • 8
    【衛星画像】イラン情勢緊迫、米強襲揚陸艦「トリポ…
  • 9
    ズボンを穿き忘れてる! 米セレブ、下を穿かず「目の…
  • 10
    韓国製ミサイル天弓-II、イラン戦争で96%迎撃の衝撃 …
  • 1
    温暖化で増えた? サンマやサケ減少の裏で激増する「安価で栄養価の高い魚」の正体
  • 2
    ロシア政府、痛恨のミス...プーチンの「健康不安説」を裏付けるような動画を公式に投稿してしまう
  • 3
    メーガン妃、娘リリベット王女との新ショット公開...撮影はパパ
  • 4
    「ノーと言えるスペイン」の背景に国防意識...次期ス…
  • 5
    見事なカンフーを見せた中国ヒト型ロボットのからく…
  • 6
    アルコールは血糖値を下げる...「脳と血管を守る」医…
  • 7
    数時間以内に死に至ることも...若者の間で集団感染が…
  • 8
    キャサリン皇太子妃、ナイジェリア大統領夫妻出迎え…
  • 9
    「日本より、自分の国(フランス)を心配すれば?」…
  • 10
    「ヘル・コリア」から日本へ7万人 ── 大企業の高給より…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中