ニュース速報
ワールド

イスラエル軍、ガザ攻撃激化 ハマス幹部ら200人超拘束 人質救出失敗

2023年12月09日(土)06時45分

イスラエル軍は8日、パレスチナ自治区ガザに対する攻撃を一段と激化させ、過去24時間に陸、海、空から450カ所の標的を攻撃したと明らかにした。 写真は12月8日、ガザ地区南部ハンユニスの様子(2023年 ロイター/Israel Defense Forces/Handout via REUTERS)

Bassam Masoud Nidal al-Mughrabi

[ガザ/カイロ 8日 ロイター] - イスラエル軍は8日、パレスチナ自治区ガザに対する攻撃を一段と激化させ、過去24時間に陸、海、空から450カ所の標的を攻撃したと明らかにした。

イスラエル軍は、ガザで拘束されている人質の救出作戦が失敗し、兵士2人が重傷を負ったと発表。同時に「多数のテロリスト」を殺害したと表明した。

イスラエル軍のハガリ報道官は、過去48時間にガザ地区で200人以上を拘束したと表明。この中から、イスラム組織ハマスの司令官を含む数十人を尋問のためにイスラエルに連行したと述べた。

イスラエル軍司令官のダン・ゴールドファス准将は、ガザ地区南部のハンユニスで録画されたビデオメッセージで、イスラエル軍は家屋やトンネルの立坑をしらみつぶしにして戦っていると語った。

ガザ地区の住民によると、8日の夕方に北部のシェジャイア、ナファク、サブラ、ジャラ地区でイスラエル軍の砲撃が激化。パレスチナ保健当局によると、イスラエル軍がこの日、南部ハンユニスの民間住宅を爆撃し、少なくとも10人が死亡した。多数の負傷者が出ているという。

イスラム組織ハマスによると、この日は北部のシェジャイアと南部のハンユニスでイスラエル軍との最も激しい衝突があった。

国連のグテレス事務総長は6日、ガザ情勢について国連憲章第99条に基づき安全保障理事会に対処を要請。8日に予定される停戦を求める決議案の採決を前に、ガザ地区で人道システムの崩壊により、治安が完全に崩壊する可能性があると警告した。

米国家安全保障会議(NSC)のカービー戦略広報調整官は、民間人の犠牲を減らすためにイスラエルができることはもっとあるはずだと指摘。米国はガザ地区の人道的状況に対する国際的な懸念を共有していると述べた。

ロイター
Copyright (C) 2023 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

加との貿易交渉「困難」、トランプ氏の不満高まる=N

ワールド

ロシア中銀、0.5%利下げ 米制裁で不確実性高まる

ワールド

カナダ首相「再開の用意」、トランプ氏の貿易交渉終了

ワールド

米、カリブ海で「麻薬船」攻撃 初の夜間作戦で6人殺
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:脳寿命を延ばす20の習慣
特集:脳寿命を延ばす20の習慣
2025年10月28日号(10/21発売)

高齢者医療専門家の和田秀樹医師が説く――脳の健康を保ち、認知症を予防する日々の行動と心がけ

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    超大物俳優、地下鉄移動も「完璧な溶け込み具合」...装いの「ある点」めぐってネット騒然
  • 2
    「宇宙人の乗り物」が太陽系内に...? Xデーは10月29日、ハーバード大教授「休暇はXデーの前に」
  • 3
    中国レアアース輸出規制強化...代替調達先に浮上した国は?
  • 4
    為替は先が読みにくい?「ドル以外」に目を向けると…
  • 5
    ハーバードで白熱する楽天の社内公用語英語化をめぐ…
  • 6
    「ママ、ママ...」泣き叫ぶ子供たち、ウクライナの幼…
  • 7
    報じられなかった中国人の「美談」
  • 8
    【ムカつく、落ち込む】感情に振り回されず、気楽に…
  • 9
    【クイズ】1位は「蚊」...世界で「2番目に」人間を殺…
  • 10
    韓国で「ふくしま」への警戒感払拭? ソウル「日韓交流…
  • 1
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」はどこ?
  • 2
    1000人以上の女性と関係...英アンドルー王子、「称号返上を表明」も消えない生々しすぎる「罪状」
  • 3
    今年、記録的な数の「中国の飲食店」が進出した国
  • 4
    【クイズ】日本でツキノワグマの出没件数が「最も多…
  • 5
    【クイズ】1位は「蚊」...世界で「2番目に」人間を殺…
  • 6
    超大物俳優、地下鉄移動も「完璧な溶け込み具合」...…
  • 7
    【2025年最新版】世界航空戦力TOP3...アメリカ・ロシ…
  • 8
    報じられなかった中国人の「美談」
  • 9
    本当は「不健康な朝食」だった...専門家が警告する「…
  • 10
    ハーバードで白熱する楽天の社内公用語英語化をめぐ…
  • 1
    かばんの中身を見れば一発でわかる!「認知症になりやすい人」が持ち歩く5つのアイテム
  • 2
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」はどこ?
  • 3
    「大谷翔平の唯一の欠点は...」ドジャース・ロバーツ監督が明かすプレーオフ戦略、監督の意外な「日本的な一面」とは?
  • 4
    1000人以上の女性と関係...英アンドルー王子、「称号…
  • 5
    増加する「子どもを外注」する親たち...ネオ・ネグレ…
  • 6
    悲しみで8年間「羽をむしり続けた」オウム...新たな…
  • 7
    バフェット指数が異常値──アメリカ株に「数世代で最…
  • 8
    「日本の高齢化率は世界2位」→ダントツの1位は超意外…
  • 9
    お腹の脂肪を減らす「8つのヒント」とは?...食事以…
  • 10
    【クイズ】日本でツキノワグマの出没件数が「最も多…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中