ニュース速報

ワールド

米制裁対象の香港長官、11月開催のAPEC参加巡り米議員らが懸念

2023年06月08日(木)10時01分

 6月7日、米連邦議会の超党派議員らは国務省に書簡を送り、11月にサンフランシスコで開催されるアジア太平洋経済協力会議(APEC)に米国の制裁下にある香港の李家超行政長官を招待することへの懸念を示した。ロイターが書簡を確認した。香港で2022年11月撮影(2023年 ロイター/Tyrone Siu)

[ワシントン 7日 ロイター] - 米連邦議会の超党派議員らは国務省に書簡を送り、11月にサンフランシスコで開催されるアジア太平洋経済協力会議(APEC)に米国の制裁下にある香港の李家超行政長官を招待することへの懸念を示した。ロイターが書簡を確認した。

米国務省は2020年、李氏が香港国家安全維持法(国安法)施行で果たした役割を巡り、保安局長だった李氏に制裁を科した。

共和党のマルコ・ルビオ上院議員や民主党のジェフ・マークレー上院議員らは、国務省に宛てた書簡で「李氏がAPEC会議に参加できるようバイデン政権が同氏に対する制裁を撤回して、入国を認めると計画していることに落胆している」と指摘。

「人権侵害を犯した制裁対象人物を招待することは、中国共産党や中華人民共和国、香港における中国当局の代理人により苦しめられてきた人々に対する侮辱だ」と表明した。

国務省はロイターに対して、APEC開催期間中の首脳陣の招待について現時点では確定していないと説明している。

李氏は先月、香港のメディアに対して、21カ国・地域が参加するAPECの首脳会議に香港を招待する義務が米国にはあると述べている。

香港自由基金委員会のフランシス・ホイ氏は李氏の訪米を認めれば、中国当局や世界中の人権侵害者に誤ったメッセージを送ることになると指摘。「(人権)侵害を行うには、全くコストがかからないという恐ろしいメッセージを送る」と懸念を示した。

ロイター
Copyright (C) 2023 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

ヘッジファンド、銀行株売り 消費財に買い集まる=ゴ

ワールド

訂正-スペインで猛暑による死者1180人、昨年の1

ワールド

米金利1%以下に引き下げるべき、トランプ氏 ほぼ連

ワールド

トランプ氏、通商交渉に前向き姿勢 「 EU当局者が
MAGAZINE
特集:AIの6原則
特集:AIの6原則
2025年7月22日号(7/15発売)

加速度的に普及する人工知能に見えた「限界」。仕事・学習で最適化する6つのルールとは?

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「史上最も高価な昼寝」ウィンブルドン屈指の熱戦中にまさかの居眠り...その姿がばっちり撮られた大物セレブとは?
  • 2
    真っ赤に染まった夜空...ロシア軍の「ドローン700機」に襲撃されたキーウ、大爆発の瞬間を捉えた「衝撃映像」
  • 3
    どの学部の卒業生が「最も稼いでいる」のか? 学位別「年収ランキング」を発表
  • 4
    エリザベス女王が「うまくいっていない」と心配して…
  • 5
    「お腹が空いていたんだね...」 野良の子ネコの「首…
  • 6
    【クイズ】次のうち、生物学的に「本当に存在する」…
  • 7
    千葉県の元市長、「年収3倍」等に惹かれ、国政に打っ…
  • 8
    「ベンチプレス信者は損している」...プッシュアップ…
  • 9
    イギリスの鉄道、東京メトロが運営したらどうなる?
  • 10
    日本より危険な中国の不動産バブル崩壊...目先の成長…
  • 1
    「ベンチプレス信者は損している」...プッシュアップを極めれば、筋トレは「ほぼ完成」する
  • 2
    「弟ができた!」ゴールデンレトリバーの初対面に、ネットが感動の渦
  • 3
    「お腹が空いていたんだね...」 野良の子ネコの「首」に予想外のものが...救出劇が話題
  • 4
    日本企業の「夢の電池」技術を中国スパイが流出...AP…
  • 5
    千葉県の元市長、「年収3倍」等に惹かれ、国政に打っ…
  • 6
    どの学部の卒業生が「最も稼いでいる」のか? 学位別…
  • 7
    イギリスの鉄道、東京メトロが運営したらどうなる?
  • 8
    エリザベス女王が「うまくいっていない」と心配して…
  • 9
    完璧な「節約ディズニーランド」...3歳の娘の夢を「…
  • 10
    トランプ関税と財政の無茶ぶりに投資家もうんざり、…
  • 1
    「コーヒーを吹き出すかと...」ディズニーランドの朝食が「高額すぎる」とSNSで大炎上、その「衝撃の値段」とは?
  • 2
    「あまりに愚か...」国立公園で注意を無視して「予測不能な大型動物」に近づく幼児連れ 「ショッキング」と映像が話題に
  • 3
    10歳少女がサメに襲われ、手をほぼ食いちぎられる事故...「緊迫の救護シーン」を警官が記録
  • 4
    JA・卸売業者が黒幕説は「完全な誤解」...進次郎の「…
  • 5
    ディズニー・クルーズラインで「子供が海に転落」...…
  • 6
    気温40℃、空港の「暑さ」も原因に?...元パイロット…
  • 7
    燃え盛るロシアの「黒海艦隊」...ウクライナの攻撃で…
  • 8
    「小麦はもう利益を生まない」アメリカで農家が次々…
  • 9
    イランを奇襲した米B2ステルス機の謎...搭乗した専門…
  • 10
    「うちの赤ちゃんは一人じゃない」母親がカメラ越し…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中