ブラジル政府機関襲撃、対応不備で首都知事90日停職 200人逮捕

　ブラジルのボルソナロ前大統領の支持者らが８日に連邦議会や大統領府、最高裁判所を襲撃した事件を受け、最高裁は同日夜、首都ブラジリアの知事を治安対応の不備を理由に９０日間職務停止とした。写真はブラジル議会周辺に集まるボルソナロ氏の支持者ら（２０２３年　ロイター／Antonio Cascio）

［ブラジリア　９日　ロイター］ - ブラジルのボルソナロ前大統領の支持者らが８日に連邦議会や大統領府、最高裁判所を襲撃した事件を受け、最高裁は同日夜、首都ブラジリアの知事を治安対応の不備を理由に９０日間職務停止とした。また、ソーシャルメディア（ＳＮＳ）のフェイスブック、ツイッター、ティックトックにはクーデターをあおる投稿をブロックするよう命じた。

ルラ大統領は、ボルソナロ氏寄りのロチャ・ブラジリア知事が管轄する武装警察がデモ隊を止めるために何もしなかったと指摘している。

当局は、調査を開始。ディノ司法相はデモ参加者２００人を逮捕したと述べた。ロチャ氏は４００人が逮捕されたとしている。

ディノ氏は、大量のボルソナロ氏支持者を送り込むバス手配の金銭的支援者を突き止めるとともに、治安面の不備でロチャ氏を取り調べる方針を示した。

政府関連の建物の選挙は、少なくとも２週間前から計画されていた。ボルソナロ氏の支持者らは、テレグラムやツイッターなどを利用して計画が立てられていたが、治安当局が動くことはなかった。

デモ隊は８日昼過ぎにブラジリアに到着し始めたが、武装警察は阻止せず彼らを誘導した。治安部隊が到着したのは襲撃が始まってから２時間後だった。