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韓国物流スト、政府との初回交渉は不調 「業務開始命令」発出も
11月28日、 韓国でトラック運転手による全国的なストライキが5日目となり、政府と労働組合側の初回交渉は合意に至らなかった。写真はストライキに参加する運転手が運転するトラック。城南市で撮影(2022年 ロイター/Yonhap)
[ソウル 28日 ロイター] - 韓国でトラック運転手による全国的なストライキが5日目となった28日、政府と労働組合側の初回交渉は合意に至らなかった。セメントやガソリンの供給が滞る中、1日当たりの損失が約3000億ウォン(2億2400万ドル)に上ると見ている政府は、貨物輸送の混乱に対する警報レベルを最高段階に引き上げた。
賃金と労働条件の改善を求めるトラック運転手による半年足らずで2回目の大規模ストは決着せず、政府がスト参加者に職場復帰を合法的に強いる可能性が高まっている。
トラック運転手の労組によると、政府側は「答えられることは何もない」との立場だった。次回交渉は30日に設定されたという。
労組はまた、「非民主的で反憲法的」とする「業務開始命令」の発出に向けた措置を撤回するよう政府に要請したと説明。深刻な輸送障害に対処するため、政府はこうした命令の発出が法律で認められており、従わないトラック運転手は免許取り消しなどの処罰を受ける可能性がある。
尹錫悦大統領は、物流を「人質」に取ることは違法で容認できないと批判しており、同命令について検討するため29日に閣議を開く予定だ。