ニュース速報

ワールド

スウェーデン中銀、政策金利を0.75%引き上げ 追加利上げ示唆

2022年11月25日(金)00時40分

 11月24日、スウェーデン中央銀行は、政策金利を75bp引き上げ2.50%とした。来年の追加引き締めも示唆した。写真はストックホルムの同行前で2016年8月撮影(2022年 ロイター/Violette Goarant)

[ストックホルム 24日 ロイター] - スウェーデン中央銀行は24日、政策金利を75ベーシスポイント(bp)引き上げ2.50%とした。インフレ高進に対応するため来年の追加引き締めも示唆した。

前回9月の政策決定会合では、11月に50bpの利上げを行い、来年初めに追加利上げして、政策金利を2.5%前後でピークアウトさせることを想定していた。

しかし10月のコアインフレ率は中銀や市場の予想を上回る7.9%に達し、より積極的な対応を余儀なくされた。

中銀は声明で「現在の高いインフレ率が定着するリスクは依然として大きい」と指摘。「妥当な期間にインフレ率を引き下げ、目標の2%前後に安定させるために、金融政策を用いることが非常に重要だ」と強調した。

「政策金利はおそらく来年初めにさらに引き上げられ、その後は3%をわずかに下回る水準になるだろう」とした。

イングベス総裁は「痛みを伴うことは理解している」とした上で、現時点で対応しなければ、後でさらに多くの対応を迫られると指摘。「あと1回以上の利上げの可能性があると現時点で判断している」と述べた。

市場では中銀はなお後手に回っているとの見方が出ており、金利は来年秋に3.25%近辺でピークを付けると予想されている。スウェドバンクは「中銀は来年2月に0.50%ポイントの追加利上げを行う」との見方を示した。

ロイター調査では75bpの利上げと金利見通しの引き上げが予想されていた。

中銀の政策決定を受けスウェーデンクローナはやや値を下げた。

イングベス総裁は今年末で退任。同総裁の下での政策決定会合は今回が最後となる。後任には金融監督当局トップのエリック・テデーン氏が就任する。

ロイター
Copyright (C) 2022 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

米英欧など18カ国、ハマスに人質解放要求 ハマスは

ビジネス

米GDP、第1四半期は+1.6%に鈍化 2年ぶり低

ビジネス

米新規失業保険申請5000件減の20.7万件 予想

ビジネス

ECB、インフレ抑制以外の目標設定を 仏大統領 責
MAGAZINE
特集:世界が愛した日本アニメ30
特集:世界が愛した日本アニメ30
2024年4月30日/2024年5月 7日号(4/23発売)

『AKIRA』からジブリ、『鬼滅の刃』まで、日本アニメは今や世界でより消費されている

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士が教えるスナック菓子を控えるよりも美容と健康に大事なこと

  • 2

    今だからこそ観るべき? インバウンドで増えるK-POP非アイドル系の来日公演

  • 3

    「誹謗中傷のビジネス化」に歯止めをかけた、北村紗衣氏への名誉棄損に対する賠償命令

  • 4

    心を穏やかに保つ禅の教え 「世界が尊敬する日本人100…

  • 5

    「たった1日で1年分」の異常豪雨...「砂漠の地」ドバ…

  • 6

    未婚中高年男性の死亡率は、既婚男性の2.8倍も高い

  • 7

    やっと本気を出した米英から追加支援でウクライナに…

  • 8

    医学博士で管理栄養士『100年栄養』の著者が警鐘を鳴…

  • 9

    自民が下野する政権交代は再現されるか

  • 10

    ワニが16歳少年を襲い殺害...遺体発見の「おぞましい…

  • 1

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士が教えるスナック菓子を控えるよりも美容と健康に大事なこと

  • 2

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価」されていると言える理由

  • 3

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた「身体改造」の実態...出土した「遺骨」で初の発見

  • 4

    「世界中の全機が要注意」...ボーイング内部告発者の…

  • 5

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 6

    医学博士で管理栄養士『100年栄養』の著者が警鐘を鳴…

  • 7

    ハーバード大学で150年以上教えられる作文術「オレオ…

  • 8

    NewJeans日本デビュー目前に赤信号 所属事務所に親…

  • 9

    「たった1日で1年分」の異常豪雨...「砂漠の地」ドバ…

  • 10

    「誹謗中傷のビジネス化」に歯止めをかけた、北村紗…

  • 1

    人から褒められた時、どう返事してますか? ブッダが説いた「どんどん伸びる人の返し文句」

  • 2

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 3

    ロシアの迫撃砲RBU6000「スメルチ2」、爆発・炎上の瞬間映像をウクライナ軍が公開...ドネツク州で激戦続く

  • 4

    バルチック艦隊、自国の船をミサイル「誤爆」で撃沈…

  • 5

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 6

    88歳の現役医師が健康のために「絶対にしない3つのこ…

  • 7

    ロシアが前線に投入した地上戦闘ロボットをウクライ…

  • 8

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士…

  • 9

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

  • 10

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中