ニュース速報

ワールド

米離脱禁止とIAEA調査終了なしの核合意再建は無意味=イラン

2022年09月23日(金)10時56分

イランのライシ大統領は22日、2015年の核合意を巡り、米国が再び核合意から離脱しないことと、国際原子力機関(IAEA)による調査終了が保証されない限り、核合意を再建する意味はないとの見解を示した。21日撮影(2022年 ロイター/Brendan McDermid)

[ニューヨーク 22日 ロイター] - イランのライシ大統領は22日、2015年の核合意を巡り、米国が再び離脱しないことと、国際原子力機関(IAEA)による調査終了が保証されない限り、再建する意味はないとの見解を示した。米高官は「理不尽」と非難した。

ライシ氏は訪問中のニューヨークで「米が再び違反しないとの保証もなく復活した合意に何の意味があるのか」とし、行き詰まりを打開する国連総会での試みが失敗に終わったことを示唆した。

フランスのマクロン大統領は20日、ライシ氏と会談後、「欧米が正式に設定した条件を受け入れるかどうかイランが回答する番だ」と記者団に述べた。

しかし、ライシ氏はテレビ中継された記者会見で、欧米側を非難。イランにある3カ所の未申告施設でウランが検出された問題に関するIAEAの調査を巡っても、「これらの調査を終了せずにどのようにして永続的な合意を形成できるのか。米国や欧州が約束を果たせば、良い合意が得られる」と語った。

米国務省高官は記者会見で、イランが満足のいく回答をしない限り、調査を打ち切るようIAEAに圧力をかけることはしないと表明。

「われわれはイランの姿勢により壁にぶち当たった。IAEAの調査に関する要求は理不尽だ」と語った。

「IAEAの独立性と完全性を尊重する」と述べた。

ロイター
Copyright (C) 2022 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

米失業保険継続受給件数、10月18日週に8月以来の

ワールド

中国過剰生産、解決策なければEU市場を保護=独財務

ビジネス

MSとエヌビディアが戦略提携、アンソロピックに大規

ビジネス

英中銀ピル氏、QEの国債保有「非常に低い水準」まで
MAGAZINE
特集:世界も「老害」戦争
特集:世界も「老害」戦争
2025年11月25日号(11/18発売)

アメリカもヨーロッパも高齢化が進み、未来を担う若者が「犠牲」に

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 2
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR動画撮影で「大失態」、遺跡を破壊する「衝撃映像」にSNS震撼
  • 3
    「ゲームそのまま...」実写版『ゼルダの伝説』の撮影風景がSNSで話題に、「再現度が高すぎる」とファン興奮
  • 4
    マイケル・J・フォックスが新著で初めて語る、40年目…
  • 5
    「まじかよ...」母親にヘアカットを頼んだ25歳女性、…
  • 6
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後…
  • 7
    報じられなかった中国人の「美談」
  • 8
    「嘘つき」「極右」 嫌われる参政党が、それでも熱狂…
  • 9
    「日本人ファースト」「オーガニック右翼」というイ…
  • 10
    悪化する日中関係 悪いのは高市首相か、それとも中国…
  • 1
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 2
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後」の橋が崩落する瞬間を捉えた「衝撃映像」に広がる疑念
  • 3
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披露目会で「情けない大失態」...「衝撃映像」がSNSで拡散
  • 4
    「死ぬかと思った...」寿司を喉につまらせた女性を前…
  • 5
    【銘柄】ソニーグループとソニーFG...分離上場で生ま…
  • 6
    【写真・動画】「全身が脳」の生物の神経系とその生態
  • 7
    筋肉の正体は「ホルモン」だった...テストステロン濃…
  • 8
    「イケメンすぎる」...飲酒運転で捕まった男性の「逮…
  • 9
    「ゲームそのまま...」実写版『ゼルダの伝説』の撮影…
  • 10
    「中国人が10軒前後の豪邸所有」...理想の高級住宅地…
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 3
    英国で「パブ離れ」が深刻化、閉店ペースが加速...苦肉の策は「日本では当たり前」の方式だった
  • 4
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」は…
  • 5
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後…
  • 6
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 7
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 8
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読…
  • 9
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披…
  • 10
    今年、記録的な数の「中国の飲食店」が進出した国
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中