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ロシア衛星破壊実験、国際宇宙ステーション危険にさらす=米当局者

2021年11月16日(火)12時35分

米国務省は15日、ロシアが自国の衛星に対し対衛星ミサイルの実験を行ったと発表し、実験に伴い発生した大量の宇宙ごみが宇宙空間を危険にさらしていると非難した。国務省のプライス報道官。8月16日、ワシントンで撮影(2021年 ロイター/Kevin Lamarque/POOL)

[ワシントン/ロンドン 15日 ロイター] - 米政府当局者らは、ロシアが自国の衛星に対し対衛星ミサイルの実験を行ったことで大量の宇宙ごみが発生し、国際宇宙ステーションを危険にさらしたほか、「向こう何年も」宇宙活動を脅かす恐れがあると警告した。

米航空宇宙局(NASA)によると、国際宇宙ステーションに滞在している7人の飛行士にミサイル実験後2時間、ドッキングされている宇宙船のカプセルに避難するよう指示した。また、複数のモジュールに通じるハッチを閉じるよう命じたという。

国際宇宙ステーションは90分ごとに破片の塊の中あるいは近くを通過したが、3回目の通過後、クルーがステーション内部に戻ることが安全と判断された。

ロシア軍とロシア国防省のコメントは得られていない。

米宇宙軍によると、ロシアの実験によって1500個以上の「追跡可能な破片」が発生し、他にも小さな破片が何十万個も発生するとみられる。

宇宙軍のディキンソン司令官は「ロシアは全ての国の宇宙領域の安全と安定、長期的持続可能性を意図的に軽視した」と批判。破片は「向こう何年も宇宙活動を脅かし続けることになる」と強調した。

ブリンケン米国務長官はロシアのミサイル実験は「向こう見ずで無責任」と非難した。米国防総省のカービー報道官は、宇宙空間における規範を策定する必要性があることが明らかになったと述べた。

英国のウォレス国防相も、ロシアの人工衛生破壊実験は宇宙空間の安全と持続可能性を踏みにじるものと非難した。

国際宇宙ステーションは7人体制で、4日前に4人の飛行士が新たに6カ月間の滞在を開始したばかり。米国人4人、ドイツ人1人、ロシア人2人で構成されている。 

ロイター
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