ニュース速報

ワールド

豪就業者数、1月は4カ月連続の増加 失業率も予想以上に改善

2021年02月18日(木)11時46分

 2月18日 豪連邦統計局が発表した1月の雇用統計によると、就業者数は4カ月連続で増加し、失業率も予想以上に改善した。写真は2013年7月、シドニーで撮影(2021年 ロイター/Daniel Munoz)

[シドニー 18日 ロイター] - 豪連邦統計局が18日発表した1月の雇用統計によると、就業者数は4カ月連続で増加し、失業率も予想以上に改善した。

1月の就業者数は前月比2万9100人増加。前月は5万人増加していた。

失業率は6.4%で、前月の6.6%から低下。予想(6.5%)以上に改善した。失業率は昨年7月には過去最悪の7.5%に達していた。

雇用者数は昨年5月以降81万3000人増えており、昨年3月に新型コロナ対策の全面的な行動規制が導入される前の水準を5万9000人下回る水準にまで回復している。

一方、1月の季節調整済みの労働時間は4.9%縮小した。統計局担当者は、通常よりも多く夏季休暇を取る人が増えたことが理由だとし、「労働市場における制限で労働時間が短縮した2020年の4月や5月とは異なり、休暇取得が要因だ」と説明した。

その上で「1月初旬に州都都市で労働時間がゼロだった人の数は、シドニーやメルボルンの直近のロックダウン(都市封鎖)による影響を反映している」と指摘した。

1月の雇用統計は、オーストラリア準備銀行(中央銀行)にとり好ましい数字だった。中銀は失業率の改善を「国の優先課題」として掲げており、雇用や景気、物価を下支えするため必要な限り緩和策を継続すると表明している。

RBCのエコノミストは、雇用者数の増加は主にビクトリア州でロックダウンが解除された影響が大きいとしながらも、全体的な動向に勇気づけられる、と指摘。ただ、余剰生産設備を稼働させ、失業率を低下させるためには、安定的に平均以上の成長と雇用創出が必要になるとの見解を示した。その上で「それが見えてくるまで、中銀はあえて緩和的な金融政策を維持する可能性が高い」とした。

*内容を追加しました。

ロイター
Copyright (C) 2021 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

タイ首相、カンボジアとの戦闘継続を表明

ワールド

ベラルーシ、平和賞受賞者や邦人ら123人釈放 米が

ワールド

アングル:ブラジルのコーヒー農家、気候変動でロブス

ワールド

アングル:ファッション業界に巣食う中国犯罪組織が抗
MAGAZINE
特集:ジョン・レノン暗殺の真実
特集:ジョン・レノン暗殺の真実
2025年12月16日号(12/ 9発売)

45年前、「20世紀のアイコン」に銃弾を浴びせた男が日本人ジャーナリストに刑務所で語った動機とは

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 2
    【銘柄】資生堂が巨額赤字に転落...その要因と今後の展望。本当にトンネルは抜けたのか?
  • 3
    デンマーク国防情報局、初めて米国を「安全保障上の脅威」と明記
  • 4
    「前を閉めてくれ...」F1観戦モデルの「超密着コーデ…
  • 5
    現役・東大院生! 中国出身の芸人「いぜん」は、なぜ…
  • 6
    世界最大の都市ランキング...1位だった「東京」が3位…
  • 7
    身に覚えのない妊娠? 10代の少女、みるみる膨らむお…
  • 8
    首や手足、胴を切断...ツタンカーメンのミイラ調査開…
  • 9
    「体が資本」を企業文化に──100年企業・尾崎建設が挑…
  • 10
    トランプが日中の「喧嘩」に口を挟まないもっともな…
  • 1
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だから日本では解決が遠い
  • 2
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価に与える影響と、サンリオ自社株買いの狙い
  • 3
    【衛星画像】南西諸島の日米新軍事拠点 中国の進出を睨み建設急ピッチ
  • 4
    デンマーク国防情報局、初めて米国を「安全保障上の…
  • 5
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした…
  • 6
    【クイズ】「100名の最も偉大な英国人」に唯一選ばれ…
  • 7
    キャサリン妃を睨む「嫉妬の目」の主はメーガン妃...…
  • 8
    中国軍機の「レーダー照射」は敵対的と、元イタリア…
  • 9
    健康長寿の鍵は「慢性炎症」にある...「免疫の掃除」…
  • 10
    人手不足で広がり始めた、非正規から正規雇用へのキ…
  • 1
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 2
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸送機「C-130」謎の墜落を捉えた「衝撃映像」が拡散
  • 3
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした「信じられない」光景、海外で大きな話題に
  • 4
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
  • 5
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価…
  • 6
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判…
  • 7
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だ…
  • 8
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
  • 9
    インド国産戦闘機に一体何が? ドバイ航空ショーで…
  • 10
    ポルノ依存症になるメカニズムが判明! 絶対やって…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中