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北朝鮮、南北連絡事務所を爆破 脱北者の批判ビラに対抗措置

2020年06月16日(火)19時46分

 韓国坡州市にある軍事境界線近くの監視所。6月16日撮影(2020年 ロイター/Kim Hong-Ji)

[ソウル 16日 ロイター] - 北朝鮮は16日、開城(ケソン)にある南北共同連絡事務所を爆破したと発表した。北朝鮮は、韓国の脱北者団体による体制批判のビラ散布に強く反発し、対抗措置を取ると警告していた。対北朝鮮融和政策を進める韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領にとっては痛手となる。

北朝鮮の朝鮮中央通信社(KCNA)は、南北共同連絡事務所が「激しい爆発で破壊された」と伝えた。

北朝鮮は、韓国の脱北者団体のビラ散布を受け態度を硬化。16日もKCNAを通じて、ビラ散布を続ければ、北朝鮮軍には行動を取る用意があると表明していた。

KCNAは、連絡事務所の爆破は「人間のくずと、それらをかくまっている者たちに罪の償いを」させるための措置とした。「人間のくず」は脱北者を指す。

韓国国防省は爆破の模様をとらえたビデオを公開。4階建ての事務所が破壊され、隣接する韓国当局者用の15階建ての居住施設も部分的に崩れる様子が確認できる。

韓国は国家安全保障会議を緊急開催、北朝鮮が緊張を引き続き高めるようなら厳粛に対応することを確認。金有根(キム・ユグン)国家安保室第1次長は、「両国関係の発展と朝鮮半島での永続的平和を願う全ての人々の期待を砕いた。これによる全ての帰結を北朝鮮は完全に負うことを明確にする」と非難した。

南北共同連絡事務所は、北朝鮮と韓国の緊張緩和に向けた事業の一環で2018年に設置された。事務所はもともと、南北共同事業の開城工業団地関連の業務を行う事務所だった。しかし同工業団地は2016年、北朝鮮が核実験とミサイル発射実験を実施したことを受けて閉鎖された。2018年に韓国が少なくとも97億8000万ウォン(860万ドル)かけて改装した。

連絡事務所では、北朝鮮、韓国双方から数十人が勤務していたが、今年1月以降は、新型コロナウイルス流行を受けて閉鎖されていた。

*韓国側の対応などを追加して再送します。

ロイター
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