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緊急事態宣言、自粛業者の損失補償現実的でない=安倍首相

2020年04月07日(火)14時21分

安倍晋三首相は7日の衆院議院運営委員会で、同日開く新型コロナウイルス対策本部を受けて緊急事態宣言を出したいと述べた。写真は6日の代表撮影。(2020年 ロイター)

[東京 7日 ロイター] - 安倍晋三首相は7日、衆参両院の議院運営委員会で、同日開く新型コロナウイルス対策本部を受けて緊急事態宣言を出したいと述べた。期間は1カ月程度で7都府県が対象。1カ月と定めた理由について、外出自粛の効果を確認するため、ウイルスの潜伏期間を考慮したと説明した。緊急事態の終了時期については、専門家の意見を聞き適切に判断したいとした。さらに、自粛業者への損失補償は現実的でないとの見解を繰り返した。

宣言に関連して、鉄道事業者に減便を要請することはないとも説明した。

<飲食店などへの補償、バランス欠くことになる>

首相は外出自粛で影響の大きい飲食店などへの個別補償は「現実的でない」との見解を改めて明言。その理由に関して「仕入れ業者も影響を受けているはずなのに、飲食店のみ支援するとバランスを欠く」と説明した。同席した西村康稔経済再生相は「国民が負担を分かち合う緩やかな法体系になっている」と説明した。西村氏は、理美容店とホームセンターの事業について、利用制限の対象とすることは考えていないと明らかにした。

西村氏は、2月末以降の外出自粛による経済的影響については明言を避けたが、「国内総生産(GDP)の大幅な減少は間違いない」と指摘した。

<感染者2倍になるスピード、2-3日なら制御不能=西村氏>

西村再生相は、感染者数が2倍に増えるまでのスピードについて、東京が5日、大阪が6日と指摘。これが2-3日まで短縮するとオーバーシュート(感染爆発)でコントロールができなくなると説明した。

愛知県や北海道は感染者数が多いものの、2倍に増えるまでの日数が20日以上とゆっくりなため対象としないと説明した。

選挙での投票について首相は、「不要不急には含まれない」と指摘した。

*内容を追加しました。

(竹本能文 編集:内田慎一)

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