ニュース速報
ビジネス

午前の日経平均は反落、米自動車関税を嫌気 年度末需給は支えに

2025年03月27日(木)12時01分

 3月27日、前場の東京株式市場で日経平均は、前営業日比353円26銭安の3万7674円03銭と反落した。写真は2020年10月、東証で撮影された(2025年 ロイター/Issei Kato)

Noriyuki Hirata

[東京 27日 ロイター] - 前場の東京株式市場で日経平均は、前営業日比353円26銭安の3万7674円03銭と反落した。トランプ米大統領が日本時間の朝方、すべての輸入車に対し事実上25%の関税を課すと発表したことが嫌気され、自動車株を中心に売りが優勢となった。一方、年度末の配当再投資や権利取りへの思惑が下値を支えた。

日経平均は276円安で寄り付いた後も、一時470円安の3万7556円75銭に下げ幅を拡大した。トランプ関税の影響が警戒され、トヨタ自動車などの自動車株が総じて弱かった。米中での規制強化の動きが報じられて米国市場でエヌビディアなど半導体株が売られたことが嫌気され、日経平均への寄与度の高いアドバンテストなど半導体関連株は軟調な銘柄が目立った。

一方、売り一巡後は下げ渋りもうかがわれた。市場では「不透明感がある中では上値は買いにくいが、トランプ関税は言われていたことでもあり売り込むほどの材料でもない」(国内証券のストラテジスト)との見方が聞かれた。

年度末の需給に対する思惑も、相場の下支えに作用したとみられる。きょうとあすは機関投資家による配当再投資が見込まれるとして「大引けにかけ、下値の堅さが意識されるのではないか」(しんきんアセットマネジメント投信の藤原直樹シニアファンド・マネージャー)という。個人投資家による株主優待・配当取りの動きへの思惑もある。

TOPIXは0.44%安の2800.58ポイントで午前の取引を終了した。東証プライム市場の売買代金は2兆0783億0200万円だった。東証33業種では、値上がりは保険や銀行、陸運など13業種、値下がりは非鉄金属や輸送用機器、その他製品など20業種だった。

SUBARUが大幅安だったほか、ディスコ、フジクラは軟調だった。一方、千葉銀行が株式取得で最終調整と報道のあった千葉興業銀行は大幅高。フジ・メディア・ホールディングスやエムスリーはしっかりだった。

東証プライム市場の騰落数は、値上がりが768銘柄(46%)、値下がりは807銘柄(49%)、変わらずは61銘柄(3%)だった。

ロイター
Copyright (C) 2025 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

ネタニヤフ氏、イランの「演習」把握 トランプ氏と協

ワールド

トランプ氏、グリーンランド特使にルイジアナ州知事を

ワールド

ロ、米のカリブ海での行動に懸念表明 ベネズエラ外相

ワールド

ベネズエラ原油輸出減速か、米のタンカー拿捕受け
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:ISSUES 2026
特集:ISSUES 2026
2025年12月30日/2026年1月 6日号(12/23発売)

トランプの黄昏/中国AI/米なきアジア安全保障/核使用の現実味......世界の論点とキーパーソン

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    【過労ルポ】70代の警備員も「日本の日常」...賃金低く、健康不安もあるのに働く高齢者たち
  • 2
    「食べ方の新方式」老化を防ぐなら、食前にキャベツよりコンビニで買えるコレ
  • 3
    待望の『アバター』3作目は良作?駄作?...人気シリーズが直面した「思いがけない批判」とは?
  • 4
    【外国人材戦略】入国者の3分の2に帰国してもらい、…
  • 5
    週に一度のブリッジで腰痛を回避できる...椎間板を蘇…
  • 6
    「信じられない...」何年間もネグレクトされ、「異様…
  • 7
    【衛星画像】南西諸島の日米新軍事拠点 中国の進出…
  • 8
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦…
  • 9
    【銘柄】資生堂が巨額赤字に転落...その要因と今後の…
  • 10
    70%の大学生が「孤独」、問題は高齢者より深刻...物…
  • 1
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 2
    人口減少が止まらない中国で、政府が少子化対策の切り札として「あるもの」に課税
  • 3
    「勇気ある選択」をと、IMFも警告...中国、輸出入ともに拡大する「持続可能な」貿易促進へ
  • 4
    「食べ方の新方式」老化を防ぐなら、食前にキャベツ…
  • 5
    【実話】学校の管理教育を批判し、生徒のため校則を…
  • 6
    「最低だ」「ひど過ぎる」...マクドナルドが公開した…
  • 7
    自国で好き勝手していた「元独裁者」の哀れすぎる末…
  • 8
    【過労ルポ】70代の警備員も「日本の日常」...賃金低…
  • 9
    ミトコンドリア刷新で細胞が若返る可能性...老化関連…
  • 10
    空中でバラバラに...ロシア軍の大型輸送機「An-22」…
  • 1
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 2
    人口減少が止まらない中国で、政府が少子化対策の切り札として「あるもの」に課税
  • 3
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした「信じられない」光景、海外で大きな話題に
  • 4
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価…
  • 5
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だ…
  • 6
    「勇気ある選択」をと、IMFも警告...中国、輸出入と…
  • 7
    インド国産戦闘機に一体何が? ドバイ航空ショーで…
  • 8
    【衛星画像】南西諸島の日米新軍事拠点 中国の進出…
  • 9
    健康長寿の鍵は「慢性炎症」にある...「免疫の掃除」…
  • 10
    兵士の「戦死」で大儲けする女たち...ロシア社会を揺…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中