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ロシア通貨ルーブル、対ドルで15カ月ぶり安値 国内政治懸念が重し
ロシアの通貨ルーブルが4日の取引で対ドルで1年3カ月ぶりの安値を付けた。国内の政治懸念のほか、供給が限られる中での旺盛な外貨需要が重しになっている。(2023年 ロイター/Ilya Naymushin)
[4日 ロイター] - ロシアの通貨ルーブルが4日の取引で対ドルで1年3カ月ぶりの安値を付けた。国内の政治懸念のほか、供給が限られる中での旺盛な外貨需要が重しになっている。
ルーブルは1338GMT(日本時間午後10時38分)現在、対ドルで1%安の89.47ルーブル。一時は90.04ルーブルと、2022年3月28日以来の安値を付けた。
ルーブルは他の通貨に対しても下落し、対ユーロで1%安の97.62ルーブル。対人民元では1.5%安の12.36ルーブルと、約1年2カ月ぶりの安値を付けた。
ルーブルはウクライナ全面侵攻開始後はロシア当局の資本規制で地政学的な動きからおおむね守られてきたが、6月24日のエフゲニー・プリゴジン氏が率いる民間軍事会社ワグネルによる武装蜂起を受け、プーチン大統領の権力掌握に対する疑問が出ており、市場に影響が出ている。
ルーブルの年初からの下落率は約20%。6月だけで9%を超えて下落した。サンクトペテルブルク銀行のアナリストは、外国為替市場の需給不均衡に起因する圧力により、ルーブル相場が向こう数日間で上向く可能性は低いとの見方を示している。