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カナダ5月CPI、40年ぶり高水準 75bp利上げ観測高まる

2022年06月23日(木)07時07分

 カナダ統計局が22日発表した5月の消費者物価指数(CPI)前年比上昇率は7.7%と、4月の6.8%上昇から加速し、1983年1月以来約40年ぶりの大幅上昇を記録した。写真はトロントのウォルマート店舗で2020年3月撮影(2022年 ロイター/Carlos Osorio)

[オタワ 22日 ロイター] - カナダ統計局が22日発表した5月の消費者物価指数(CPI)前年比上昇率は7.7%と、4月の6.8%上昇から加速し、1983年1月以来約40年ぶりの大幅上昇を記録した。

アナリスト予想の7.4%上昇を上回った。カナダ銀行(BOC、中央銀行)が4月に発表した今四半期の平均5.8%という予測も大きく上回った。

TD証券のカナダ担当ストラテジスト、アンドリュー・ケルビン氏は「カナダ銀行はインフレを抑制するために思い切った行動をとる必要があることがよく分かる」と述べた。

カナダ銀行は1日、政策金利である翌日物金利の誘導目標を50ベーシスポイント(bp)引き上げ、1.5%とした。50bpの幅での利上げは2回連続。

一方、米連邦準備理事会(FRB)は14─15日に開いた連邦公開市場委員会(FOMC)で、フェデラルファンド(FF)金利の誘導目標を75ベーシスポイント(bp)引き上げ、1.50─1.75%とした。

エコノミストは、5月のデータを考慮するとカナダが7月13日の政策決定会合で追随する可能性が「極めて高い」とみている。

マネックス証券のマーケットアナリスト、ジェイ・ザオ・マレー氏は「カナダ銀行は市場や国民に対し、インフレ制御に向け十分な金融引き締めを実施する断固とした意思を持っていることを示すため、少なくとも75bpの利上げを行う必要がある」と述べた。

5月のカナダ物価上昇率は全州で4月の上げ幅を上回った。主にガソリン価格とサービス価格の上昇が寄与した。ガソリンを除く前年比上昇率も4月の5.8%から6.3%に加速した。

BMOエコノミクスのチーフエコノミスト、ダグ・ポーター氏は「物価上昇圧力が拡大していることは明らかで、より定着する危険性がある」と述べた。

エネルギー価格は前年比34.8%上昇。食料品価格は4月の上昇率と横ばいの9.7%、住宅関連も4月と横ばいの7.4%となった。

ロイター
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