ニュース速報

ビジネス

米耐久財コア受注、5月は0.1%減 出荷は底堅い伸び

2021年06月24日(木)23時58分

6月24日、 米商務省が発表した5月の耐久財受注統計は、民間設備投資の先行指標とされるコア資本財(非国防資本財から航空機を除く)の受注が前月比0.1%減と、市場予想の0.6%増に反して落ち込んだ。一部の製品が不足していたことが要因とみられる。ただ出荷は底堅く伸び、設備投資が第2・四半期も堅調だったことを示唆した。写真は2015年8月、米ミシガン州の自動車組み立て工場で(2021年 ロイター/Rebecca Cook)

[ワシントン 24日 ロイター] - 米商務省が24日発表した5月の耐久財受注統計は、民間設備投資の先行指標とされるコア資本財(非国防資本財から航空機を除く)の受注が前月比0.1%減と、市場予想の0.6%増に反して落ち込んだ。一部の製品が不足していたことが要因とみられる。ただ出荷は底堅く伸び、設備投資が第2・四半期も堅調だったことを示唆した。

4月のコア資本財受注は2.7%増だった。

5月の前年同月比は16.3%増。

新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)中に需要がサービスからモノに移り、政府が経済への打撃を和らげるために大規模な景気刺激策を導入したことで、設備投資は過去3四半期、2桁台の伸びが続いた。ワクチン接種が進み広範な経済活動が再開する中で需要がサービスに戻りつつあるものの、モノの需要も依然好調だ。ただ米経済の11.9%を占める製造業は労働力と原材料の不足に直面しており、供給不足が値段を押し上げている。

前月比の内訳は、機械や組立金属製品、コンピューター・電子製品が減少した。一方、電気機器・家電は1.3%増だった。

国内総生産(GDP)で設備投資の算出に用いられるコア資本財の出荷は0.9%増加した。4月は1.0%増だった。

シティ・グループ(ニューヨーク)のエコノミスト、ベロニカ・​クラーク氏は「供給の問題が依然として非常に大きいため、今後数カ月間にわたって供給不足が需要を阻害しているという懸念すべき兆しがないかなど、需要に関する様々な兆候を注視することが重要だ」と述べた。

全体の耐久財受注は2.3%増と、4月の0.8%減から持ち直した。耐久財受注はトースターから航空機まで3年以上使われるモノを指す。輸送機器が7.6%増加し、全体水準を押し上げた。民間航空機の受注は27.4%増。米航空機大手ボーイングのウェブサイトによると、5月の受注は73件と、4月の25件から拡大した。自動車・同部品は2.1%増。4月は8.1%減だった。

受注残は0.8%増だった。4月は0.4%増加していた。

ロイター
Copyright (C) 2021 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

中国10月物価統計、PPIは下落幅縮小 CPIプラ

ワールド

フィリピン、大型台風26号接近で10万人避難 30

ワールド

再送-米連邦航空局、MD-11の運航禁止 UPS機

ワールド

アングル:アマゾン熱帯雨林は生き残れるか、「人工干
MAGAZINE
特集:高市早苗研究
特集:高市早苗研究
2025年11月 4日/2025年11月11日号(10/28発売)

課題だらけの日本の政治・経済・外交を初の女性首相はこう変える

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 2
    「座席に体が収まらない...」飛行機で嘆く「身長216cmの男性」、前の席の女性が取った「まさかの行動」に称賛の声
  • 3
    『プレデター: バッドランド』は良作?駄作?...批評家たちのレビューは「一方に傾いている」
  • 4
    筋肉を鍛えるのは「食事法」ではなく「規則」だった.…
  • 5
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 6
    「路上でセクハラ」...メキシコ・シェインバウム大統…
  • 7
    クマと遭遇したら何をすべきか――北海道80年の記録が…
  • 8
    レイ・ダリオが語る「米国経済の危険な構造」:生産…
  • 9
    ドジャースの「救世主」となったロハスの「渾身の一…
  • 10
    「非人間的な人形」...数十回の整形手術を公表し、「…
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎の存在」がSNSで話題に、その正体とは?
  • 3
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 4
    9歳女児が行方不明...失踪直前、防犯カメラに映った…
  • 5
    「日本のあの観光地」が世界2位...エクスペディア「…
  • 6
    「遺体は原型をとどめていなかった」 韓国に憧れた2…
  • 7
    虹に「極限まで近づく」とどう見える?...小型機パイ…
  • 8
    「座席に体が収まらない...」飛行機で嘆く「身長216c…
  • 9
    『プレデター: バッドランド』は良作?駄作?...批評…
  • 10
    「路上でセクハラ」...メキシコ・シェインバウム大統…
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    英国で「パブ離れ」が深刻化、閉店ペースが加速...苦肉の策は「日本では当たり前」の方式だった
  • 3
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」はどこ?
  • 4
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 5
    1000人以上の女性と関係...英アンドルー王子、「称号…
  • 6
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 7
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読…
  • 8
    【クイズ】日本でツキノワグマの出没件数が「最も多…
  • 9
    お腹の脂肪を減らす「8つのヒント」とは?...食事以…
  • 10
    悲しみで8年間「羽をむしり続けた」オウム...新たな…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中