ニュース速報

ビジネス

一般会計総額16兆8057億円、過去最大の追加歳出額=2020年度補正予算案

2020年04月07日(火)18時32分

[東京 7日 ロイター] - 政府は7日の臨時閣議で、2020年度の補正予算案を決定した。緊急経済対策を盛り込み、一般会計の歳出総額は16兆8057億円と追加歳出としては過去最大。財源は全額、新規国債で賄う。連休前の成立を目指し、新型コロナウイルスの世界的流行で急速に悪化する実体経済を下支えする。

20年度当初予算102兆6580億円と合わせた一般会計総額は119兆4637億円で過去最大となった。追加の新規国債16兆8057億円は、追加発行額として過去最大。当初予算での32兆5562億円と合わせた新規国債発行額は49兆3619億円と2009年の発行実績51兆9550億円に迫る。

歳出では、緊急経済対策の5本柱を反映し、1)雇用維持と事業継続に10兆6308億円、2)新型コロナ終息後の消費喚起に1兆8482億円、3)感染拡大防止と治療薬の開発などに1兆8097億円、4)不測の事態に備えた予備費1兆5000億円、5)サプライチェーンの再構築などに9172億円ー―をそれぞれ計上した。

このほか、国債発行増に伴う利払い負担で999億円を計上した。

歳入では、建設国債2兆3290億円、赤字国債14兆4767億円の計16兆8057億円。公債依存度は当初ベースの31.7%から上昇し、財政健全化への道のりは一段と厳しくなる。

20年度の税収見通しについては、新型コロナの終息時期や経済動向など不確実性が高いとして見通しの引き下げは見送った。

<財政投融資>

緊急経済対策に盛り込まれた企業の資金繰り支援などに対応するため、10兆1877億円の財政投融資を追加する。財投の追加規模としては過去最高額。

財源として9兆4000億円の財投債を追加発行するほか、産業投資1000億円、政府保証1000億円を増額する。

(和田崇彦)

ロイター
Copyright (C) 2020 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

トランプ氏、ハンガリー首相と会談 対ロ原油制裁「適

ワールド

DNA二重らせんの発見者、ジェームズ・ワトソン氏死

ワールド

米英、シリア暫定大統領への制裁解除 10日にトラン

ワールド

米、EUの凍結ロシア資産活用計画を全面支持=関係筋
MAGAZINE
特集:高市早苗研究
特集:高市早苗研究
2025年11月 4日/2025年11月11日号(10/28発売)

課題だらけの日本の政治・経済・外交を初の女性首相はこう変える

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 2
    「遺体は原型をとどめていなかった」 韓国に憧れた2人の若者...最悪の勘違いと、残酷すぎた結末
  • 3
    「路上でセクハラ」...メキシコ・シェインバウム大統領にキスを迫る男性を捉えた「衝撃映像」に広がる波紋
  • 4
    クマと遭遇したら何をすべきか――北海道80年の記録が…
  • 5
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 6
    なぜユダヤ系住民の約半数まで、マムダニ氏を支持し…
  • 7
    長時間フライトでこれは地獄...前に座る女性の「あり…
  • 8
    【銘柄】元・東芝のキオクシアHD...生成AIで急上昇し…
  • 9
    虹に「極限まで近づく」とどう見える?...小型機パイ…
  • 10
    「これは困るよ...」結婚式当日にフォトグラファーの…
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎の存在」がSNSで話題に、その正体とは?
  • 3
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 4
    9歳女児が行方不明...失踪直前、防犯カメラに映った…
  • 5
    「日本のあの観光地」が世界2位...エクスペディア「…
  • 6
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読…
  • 7
    だまされやすい詐欺メールTOP3を専門家が解説
  • 8
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」は…
  • 9
    虹に「極限まで近づく」とどう見える?...小型機パイ…
  • 10
    「遺体は原型をとどめていなかった」 韓国に憧れた2…
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    英国で「パブ離れ」が深刻化、閉店ペースが加速...苦肉の策は「日本では当たり前」の方式だった
  • 3
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」はどこ?
  • 4
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 5
    1000人以上の女性と関係...英アンドルー王子、「称号…
  • 6
    かばんの中身を見れば一発でわかる!「認知症になり…
  • 7
    悲しみで8年間「羽をむしり続けた」オウム...新たな…
  • 8
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読…
  • 9
    【クイズ】日本でツキノワグマの出没件数が「最も多…
  • 10
    お腹の脂肪を減らす「8つのヒント」とは?...食事以…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中