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EU大統領、対GNI比1.074%の予算提案 20日の首脳会議で討議
[ブリュッセル 14日 ロイター] - 欧州連合(EU)のミシェル大統領は14日、2021─27年のEU予算を域内国民総所得(GNI)の1.074%に当たる1兆0950億ユーロ(1兆2000億ドル)とすることを提案した。このうち4分の1は二酸化炭素(CO2)排出を実質的にゼロにする「カーボンニュートラル」を2050年までに実現するプロジェクトに振り向けられる。
ミシェル大統領が示した案は20日に開かれるEU首脳会議での討議のたたき台となる。
1月31日付でEUを離脱した英国はドイツに次ぎ2番目にEU予算に大きく貢献。英国の離脱でEU予算は約100億ユーロ目減りする。ただEU当局者は、買い物袋などに使用されるプラスチックへの課税のほか、炭素取引プログラムの拡大などで得られる歳入が年間140億─150億ユーロに達するとし、英離脱後の不足分を十分に補えるとしている。
ドイツ、オランダ、オーストリア、スウェーデン、デンマークなどのEU予算への貢献度が高い国は予算の対GNI比率を1.0%にとどめることを望んでおり、ミシェル大統領が示した案に難色を示す可能性がある。
ただEU首脳会議に向けた準備に関わっているEU当局者は、ミシェル大統領が過去2週間の間に打診したEU加盟27カ国が示した値の中間値が1.074%だったとし、この水準が討議のたたき台として最適との見解が示されたとしている。
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