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NY連銀総裁、物価期待の持続的下振れ警告 「回避可能」とも
米ニューヨーク連銀のウィリアムズ総裁は9日、インフレ期待は持続的に下振れする恐れがあるものの、回避することは可能と述べ、連邦準備理事会(FRB)当局者らが責任を持って政策の目標や指針を明確に示していくことが重要という認識を示した。昨年11月撮影(2020年 ロイター/CARLO ALLEGRI)
[9日 ロイター] - 米ニューヨーク連銀のウィリアムズ総裁は9日、インフレ期待は持続的に下振れする恐れがあるものの、回避することは可能と述べ、連邦準備理事会(FRB)当局者らが責任を持って政策の目標や指針を明確に示していくことが重要という認識を示した。
イングランド銀行(英中央銀行)主催の会合で講演し、中銀がかつて「好ましくないほど高いインフレ」退治に向き合っていた時代を考えると、現在の状況は真逆だと指摘。金利が景気後退(リセッション)前よりも低い背景には生産性の鈍化や人口動態の変化、安全資産への需要拡大といった要因が重なっていると分析した。
また低金利は景気が悪化した場合、FRBの利下げ能力の妨げになるほか、インフレ期待の下方スパイラルも政策対応の足かせになりかねないとし、「もしインフレ率が今後も目標を下回るようなら、インフレ期待の下方スパイラルは継続する公算が大きい」と警告した。同時に「こうした状況を回避する時間はまだある」と述べ、回避できるという考えを示した。