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米短期市場の混乱、FRB銀行監督が一部要因の公算=副議長
米連邦準備理事会(FRB)のクオールズ副議長(金融規制担当)は4日、米短期金融市場でこの秋に見られた混乱について、FRBが一部要因を作った可能性があるとの見解を示した。ワシントンのFRB本部で昨年8月撮影(2019年 ロイター/Chris Wattie)
[ワシントン 4日 ロイター] - 米連邦準備理事会(FRB)のクオールズ副議長(金融規制担当)は4日、議会下院金融サービス委員会の公聴会で証言を行い、米短期金融市場でこの秋に見られた混乱について、FRBの銀行監督に関連して融資が抑制された可能性があるとし、FRBが一部要因を作った可能性があるとの見解を示した。
短期金融市場では9月、銀行や企業が資金調達する際に支払う翌日物レポ金利が上昇。一部の翌日物取引では金利が最大10%と政策金利の4倍を超えた。銀行が利用可能な資金は一時ほとんど枯渇したため、FRBは緊急的に資金供給を実施した。
クオールズ副議長は、レポ市場で問題が表面化したことを受け、FRBは監督を巡る手法の見直しを行っていると表明。「規制の枠組みにおける現在の銀行監督手法のどの部分がこれに寄与したのかすでに突き止めている」とし、「決定的な要因ではなかった公算が大きいが、寄与した要因の1つだったため、検証する必要があると考えている」と述べた。
具体的には、FRBが大手行に対し実施する内部流動性に関するストレステスト(健全性審査)が要因となり、銀行がFRBに準備金を置くことを選んだ可能性があるとの見方を示した。
一部銀行は、FRBが設定する流動性要件が短期金融市場の圧迫要因になっていたとの見方を示していた。