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英CPI上昇率、10月は前年比1.5% 3年ぶり低水準

2019年11月14日(木)00時17分

 11月13日、英国立統計局(ONS)が発表した10月の消費者物価指数(CPI)は前年同期比1.5%上昇と、2016年11月以来約3年ぶりの低い伸びとなった。写真はカナリー・ワーフの金融地区。2018年12月7日撮影(2019年 ロイター/Simon Dawson)

[ロンドン 13日 ロイター] - 英国立統計局(ONS)が発表した10月の消費者物価指数(CPI)は前年同月比1.5%上昇と、2016年11月以来約3年ぶりの低い伸びとなった。

電力・ガス料金の上限が引き下げられたことで、1500万世帯の電力・ガス料金が下がった。来月の総選挙を控えて、家計の購買力がやや高まった。

ロイターがまとめたエコノミスト予想は1.6%上昇、9月は1.7%上昇だった。

ONS報道官は「エネルギー価格の上限引き下げを受けて、公共料金が下がり、インフレ率が鈍化した。ただ衣料品価格は値上がりした」と指摘した。

ガス料金は前月比8.7%低下、電力料金は同2.2%低下。自動車用燃料価格も低下した。

コアインフレ率(エネルギー、燃料、アルコール、たばこを除く)は1.7%で、ロイターがまとめたエコノミスト予想と一致した。

EYアイテム・クラブのエコノミスト、ハワード・アーチャー氏は「CPIの伸びが予想を下回ったことで、経済が持ち直さない場合、英中銀がそう遠くない将来、利下げに踏み切る観測が強まるだろう」と述べた。

英中銀は今月の金融政策委員会で政策金利を0.75%に据え置くことを決定した。ただ、2人の委員が利下げを主張したほか、カーニー総裁のほか、他の委員からも世界的な景気減速や欧州連合(EU)離脱を巡る向かい風が継続する場合は利下げを検討するとの見解が示された。

キャピタル・エコノミクスのエコノミスト、ルース・グレゴリー氏は「今回の統計を受け当社の見通しに大きな変更はない。すなわちインフレ率は来年2%を下回る期間の方が長く、ブレグジット(英国の欧州連合離脱)がさらに延期されれば来年5月にも利下げがあると予想される」とした。

10月の生産者物価指数(PPI)は、投入指数が前年比5.1%低下と、2016年4月以降で最大の低下を記録。ロイターがまとめたエコノミスト予想は4.9%低下だった。

産出指数は前年比0.8%上昇で、2016年8月以降で最低の上昇率だった。

9月の住宅価格は前年比1.3%上昇。8月も1.3%上昇だった。6月は1.0%上昇と、約7年ぶりの低い上昇率となっていた。

ロンドンの住宅価格は0.4%低下で、15カ月連続の低下。8月は1.0%低下だった。

*内容を追加しました。

ロイター
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