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長期金利ゼロ%目標、当面変更せず 死守するものでもない=日銀総裁

2018年05月15日(火)21時33分

 4月15日、黒田日銀総裁は現行のイールドカーブ・コントロール政策のもとでゼロ%程度としている現在の長期金利目標を変更することは、当面「まったく考えられない」と語った。2月撮影(2018年 ロイター/TORU HANAI)

[東京 15日 ロイター] - 黒田東彦日銀総裁は15日の衆議院決算行政監視委員会で、現行のイールドカーブ・コントロール(YCC)政策のもとでゼロ%程度としている現在の長期金利目標を変更することは、当面「まったく考えられない」と語った。もっとも、物価2%目標の実現まで「何があっても死守するものではない」とも指摘した。今井雅人委員(国民)への答弁。

日銀は2016年9月に導入したYCC政策のもとで、短期金利をマイナス0.1%、10年国債利回り(長期金利)をゼロ%程度に誘導している。

総裁は、物価2%目標の実現までゼロ%程度の長期金利目標を死守するのか、との質問に対し、「2%の物価安定目標の達成まで死守するかというと、何があっても死守するものではないと思う」と目標達成前でも変更はあり得るとの見解を示した。

もっとも、足元の消費者物価(生鮮食品除く、コアCPI)の前年比上昇率は1%程度と「まだ2%の目標にはかなり距離がある」とし、「当面、金融市場調節方針において10年物国債の操作目標を動かすことは、まったく考えられない」と強調した。

(伊藤純夫)

ロイター
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