ニュース速報

ビジネス

最近の国債買入減、長期金利上昇圧力の低下を反映=雨宮日銀理事

2017年06月13日(火)12時19分

 6月13日、日銀の雨宮正佳理事は、参議院財政金融委員会で最近の長期国債の買い入れ額が、日銀が示している保有国債残高を年間約80兆円をめどに増加させるペースから下振れている理由について、年前半にみられた長期金利上昇圧力が足元で後退しているためと説明した。写真は日銀本店、都内で2016年9月撮影(2017年 ロイター/Toru Hanai)

[東京 13日 ロイター] - 日銀の雨宮正佳理事は13日、参議院財政金融委員会で最近の長期国債の買い入れ額が、日銀が示している保有国債残高を年間約80兆円をめどに増加させるペースから下振れている理由について、年前半にみられた長期金利上昇圧力が足元で後退しているためと説明した。

長短金利操作(イールドカーブ・コントロール)政策のもとで、長期金利を目標の「ゼロ%程度」に適切に誘導した結果との認識を示した。

日銀では今年3月以降、中期ゾーンを中心に長期国債買い入れ額を減少させており、市場では、足元の買い入れペースが1年間続いた場合、日銀の保有国債増加額は60兆円程度になるとも見方もある。

雨宮理事は長短金利を誘導目標とするYCC政策の下では「実際の長期国債の買い入れ額は金融市場の状況に応じてある程度、幅を持って変動する」とし、「目標としている金利水準に比べて金利が上がりそうになれば買い入れを増やし、低くなれば買い入れを削減する」と語った。

そのうえで、年間80兆円ペースから下振れている理由について「このところ買い入れ額が減少しているのは、2、3月に見られた米国に端を発する長期金利の上昇圧力が後退してきたため」と説明。長期金利を「ゼロ%程度」に誘導している中で、「あくまで適切な金利誘導という方針に基づいて国債買い入れを運営している結果だ」と理解を求めた。

大規模な金融緩和を縮小する出口局面における日銀財務の状況については「その時にどのようなテンポで短期金利を上げていくのか、その時の長短金利の姿によって異る。現時点で一概に申し上げることは難しい」とし、「今後も出口の局面を含めて財務の健全性に配慮しつつ、物価の安定という責務を果たすために必要な政策を実施していく」と述べた。

(伊藤純夫)

ロイター
Copyright (C) 2017 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

4月の米中首脳会談前に高官協議の可能性=グリアUS

ワールド

トランプ氏、2期目就任から1年 365項目の実績ア

ワールド

ニュージーランド、11月7日に総選挙 経済不安が争

ワールド

欧州委員長、北極圏の安全保障支援策を作成 関税は「
MAGAZINE
特集:「外国人問題」徹底研究
特集:「外国人問題」徹底研究
2026年1月27日号(1/20発売)

日本の「外国人問題」は事実か錯誤か? 7つの争点を国際比較で大激論

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    完全に「ホクロ」かと...医師も見逃した「皮膚がん」の写真がSNSで話題に、見分け方「ABCDEルール」とは?
  • 2
    ピラミッドよりも昔なのに...湖底で見つかった古代の船が明かす、古代の人々の「超技術」
  • 3
    中国のインフラ建設にインドが反発、ヒマラヤ奥地で国境問題が再燃
  • 4
    「耳の中に何かいる...」海で男性の耳に「まさかの生…
  • 5
    「死ぬところだった...」旅行先で現地の子供に「超危…
  • 6
    韓国『日本人無料』の光と影 ── 日韓首脳が「未来志向…
  • 7
    トランプが「NATOのアメリカ離れ」を加速させている…
  • 8
    世界初で日本独自、南鳥島沖で始まるレアアース泥試…
  • 9
    上野公園「トイレ騒動」に見る、日本のトイレが「世…
  • 10
    【総選挙予測:自民は圧勝せず】立憲・公明連合は投…
  • 1
    【クイズ】韓国を抜いて1位に...世界で最も「出生率が低い」のはどこ?
  • 2
    上野公園「トイレ騒動」に見る、日本のトイレが「世界一危険」な理由
  • 3
    世界初で日本独自、南鳥島沖で始まるレアアース泥試掘の重要性 日本発の希少資源採取技術は他にも
  • 4
    韓国『日本人無料』の光と影 ── 日韓首脳が「未来志向…
  • 5
    正気を失った?──トランプ、エプスタイン疑惑につい…
  • 6
    ピラミッドよりも昔なのに...湖底で見つかった古代の…
  • 7
    「高額すぎる...」ポケモンとレゴのコラボ商品に広が…
  • 8
    世界最大の埋蔵量でも「儲からない」? 米石油大手が…
  • 9
    中国のインフラ建設にインドが反発、ヒマラヤ奥地で…
  • 10
    【銘柄】「住友金属鉱山」の株価が急上昇...銅の高騰…
  • 1
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い国はどこ?【2025年の話題クイズ5選】
  • 2
    90代でも元気な人が「必ず動かしている体の部位」とは何か...血管の名医がたどり着いた長生きの共通点
  • 3
    ウクライナ水中ドローンが、ロシア潜水艦を爆破...「史上初の攻撃成功」の裏に、戦略的な「事前攻撃」
  • 4
    アジアの豊かな国ランキング、日本は6位──IMF予測
  • 5
    中国製防空レーダーは米軍のベネズエラ攻撃に屈した─…
  • 6
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?【202…
  • 7
    「腸が弱ると全身が乱れる」...消化器専門医がすすめ…
  • 8
    『SHOGUN 将軍』の成功は嬉しいが...岡田准一が目指…
  • 9
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」は…
  • 10
    前進するロシア、忍び寄る限界...勝者に見えるプーチ…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中