ニュース速報

中国、米との貿易摩擦を冷静な交渉で解決したい─副首相=現地紙

2019年08月26日(月)13時43分

[26日 ロイター] - 中国の劉鶴副首相は26日、同国は米国との貿易摩擦を冷静な交渉を通じて解決したい考えで、摩擦の激化に断固として反対すると表明した。政府系紙、重慶晨報が報じた。

報道によると、劉氏は中国南西部の重慶で開かれているハイテク業界のイベントで発言した。

中国が23日、750億ドル相当の米国製品に対する追加報復関税を発表したことを受け、トランプ米大統領は同日、総額約5500億ドルの中国製品に対する関税引き上げを表明した。

政府の筆記録によると、副首相はイベントで「われわれは冷静な態度で協議と協力を通じて問題を解決する方針だ。貿易戦争の激化には断固として反対する」とし「貿易戦争は中国のためにも、米国のためにも、世界の人々のためにもならない」と述べた。

副首相は「米国を含め、世界中の企業が中国に投資し中国で事業を展開することを歓迎する」とも発言。「引き続き良好な投資環境を整備し、知的財産権を保護し、スマート・インテリジェント産業の発展を育成する。われわれの市場は開かれており、技術の封鎖と保護主義には断固として反対する。サプライチェーンの完全性を保護するよう努めていく」と述べた。

中国メディアは26日、米国の措置を批判した。

英字紙チャイナ・デーリーは社説で「米国が中国の運命を握ることは決して許されない」と表明。

共産党機関紙・人民日報系の環球時報は、自動車メーカーなど米国企業が中国市場から撤退すれば「自殺行為」になると指摘。「米国企業が中国に投資し中国で事業を展開することを歓迎するが、一部の米国企業がトランプ大統領の命令に従い、米国の貿易戦争に参戦したいのであれば、結果は厳しいものになる」としている。

※内容を追加しました。

ロイター
Copyright (C) 2019 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

プーチン大統領、トランプ氏にクリスマスメッセージ=

ワールド

ローマ教皇レオ14世、初のクリスマス説教 ガザの惨

ワールド

中国、米が中印関係改善を妨害と非難

ワールド

中国、TikTok売却でバランスの取れた解決策望む
MAGAZINE
特集:ISSUES 2026
特集:ISSUES 2026
2025年12月30日/2026年1月 6日号(12/23発売)

トランプの黄昏/中国AI/米なきアジア安全保障/核使用の現実味......世界の論点とキーパーソン

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    90代でも元気な人が「必ず動かしている体の部位」とは何か...血管の名医がたどり着いた長生きの共通点
  • 2
    アジアの豊かな国ランキング、日本は6位──IMF予測
  • 3
    海水魚も淡水魚も一緒に飼育でき、水交換も不要...どこでも魚を養殖できる岡山理科大学の好適環境水
  • 4
    『SHOGUN 将軍』の成功は嬉しいが...岡田准一が目指…
  • 5
    「時代劇を頼む」と言われた...岡田准一が語る、侍た…
  • 6
    「衣装がしょぼすぎ...」ノーラン監督・最新作の予告…
  • 7
    ノルウェーの海岸で金属探知機が掘り当てた、1200年…
  • 8
    批評家たちが選ぶ「2025年最高の映画」TOP10...満足…
  • 9
    「個人的な欲望」から誕生した大人気店の秘密...平野…
  • 10
    【銘柄】「Switch 2」好調の任天堂にまさかの暗雲...…
  • 1
    90代でも元気な人が「必ず動かしている体の部位」とは何か...血管の名医がたどり着いた長生きの共通点
  • 2
    「食べ方の新方式」老化を防ぐなら、食前にキャベツよりコンビニで買えるコレ
  • 3
    アジアの豊かな国ランキング、日本は6位──IMF予測
  • 4
    【過労ルポ】70代の警備員も「日本の日常」...賃金低…
  • 5
    海水魚も淡水魚も一緒に飼育でき、水交換も不要...ど…
  • 6
    批評家たちが選ぶ「2025年最高の映画」TOP10...満足…
  • 7
    待望の『アバター』3作目は良作?駄作?...人気シリ…
  • 8
    懲役10年も覚悟?「中国BL」の裏にある「検閲との戦…
  • 9
    「最低だ」「ひど過ぎる」...マクドナルドが公開した…
  • 10
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦…
  • 1
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 2
    人口減少が止まらない中国で、政府が少子化対策の切り札として「あるもの」に課税
  • 3
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした「信じられない」光景、海外で大きな話題に
  • 4
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価…
  • 5
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だ…
  • 6
    90代でも元気な人が「必ず動かしている体の部位」と…
  • 7
    「勇気ある選択」をと、IMFも警告...中国、輸出入と…
  • 8
    【衛星画像】南西諸島の日米新軍事拠点 中国の進出…
  • 9
    インド国産戦闘機に一体何が? ドバイ航空ショーで…
  • 10
    健康長寿の鍵は「慢性炎症」にある...「免疫の掃除」…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中