低成長化でも中国の発言力は低下せず

中国経済失速による打撃を回避するには、輸出主導型の産業構造を改め、国内経済で成長できる体制にシフトする必要がある。だがそのためには、企業のデジタル化や女性登用、重層的な下請け構造からの脱却など多くの改革が必要となり、反発が予想される。

一部では、低成長化によって中国の国際的な影響力が低下すると期待する向きもあるようだが、それは一方的な願望にすぎない。過去の日本を振り返れば分かることだが、本当の意味で、日本の国際的な発言力や影響力が高まったのは、低成長時代に入ってからである。

中国が「中所得国の罠」を経て、低成長時代に入ったということは、中国がいよいよ豊かな国になったということであり、比例して中国の国際的影響力は高まると考えたほうが自然だ。中国経済に依存するという従属関係を解消しない限り、日本は中国からの圧力を受け続けることになるだろう。

【関連記事】
ニューズウィーク日本版 進化する世界の鉄道
2026年10月20日号(10月14日発売)は「進化する世界の鉄道」特集。

鉄道黄金期を迎えたヨーロッパを旅する――コリン・ジョイス(ジャーナリスト)/豪快かつ特異なアメリカ大陸鉄道史/膨張する中国鉄路の野望/「夢の超特急」リニアの現実/韓国、アフリカ、インド……世界を駆ける鉄道新事情

※バックナンバーが読み放題となる定期購読はこちら
※画像をクリックするとアマゾンに飛びます