人間に近い思考回路を持つAIが登場してくれば話は別かもしれないが、現在のように多くの情報を学習し、一定の類推を行うAIが主流であるうちは、私たちの社会がどう情報を扱うのかによって流れは決まってしまうだろう。
AIが生成する内容が、その社会における平均的なレベルでしかない、ということであれば、対話型AIによって画期的な知見を得ることは難しくなる。そうなると、平準化された知的空間に支配される人と、AIを活用して平均以上の知見を獲得する人に分かれてしまい、個人の知的格差を拡大させる結果になるのはほぼ確実である。
社会全体で得られた知見を皆で共有し、個人の生産性を向上させるはずのAIが、社会における分断を加速し、格差を拡大させる作用をもたらすのだとすると、これ以上の皮肉はない。
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