3つ目は、偶然かもしれませんが絶妙な選挙結果です。立憲、国民、参政の3つの政党の中で、突出した勝利を獲得した政党はありませんでした。ということは、責任野党、つまり敗北して過半数を喪失した与党に変わって、民意を受けて新政権を組織する「責任」のある政党が「ない」ことになったのです。

現在は、終わりのない経済衰退と、苛酷な国際政治の環境にあって、日本という国の統治は「誰がやっても失敗する」ような時代です。そんな中で、政権という「火中の栗」を拾うよりは、野党として有権者の現状不満エネルギーに伴走していたほうが、はるかに楽な選挙戦が戦えるのです。

今回の結果は、与党にノーを突きつけるには十分な敗北を与えつつ、野党への票が分散することで、それぞれの野党が「楽な野党」のポジションにとどまることを許す結果となりました。ということは、今後も少数与党、多数野党という壮大な無責任が続くという可能性があります。

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