<これぞ社交の場の醍醐味...パブはイギリスらしさを感じられてビールを楽しめる場所というだけではない>

僕は悪名高きパブ愛好家だ。それにはいくつか理由がある――タップから注がれるイングリッシュ「エール」ビールは素晴らしい逸品だし、特に在宅勤務をしている僕のような人にとってはパブは良い気分転換の場になるし、パブは「イギリスらしさ」を強く感じさせてくれる。

パブは素晴らしい歴史を持ちイギリス的性格にあふれた偉大なるイギリスの伝統であり、僕は日本とアメリカに住んでいた間ずっと、本物の「パブに行く」ことを恋焦がれていた。

とはいえ僕が伝えたいのは、パブは単に「アルコールを消費する場所」ではなく人々と交わり、会話を交わす場であり、多くの場合はほんの短い時間ながら、職業も社会的立場もさまざまな人々とそうして触れ合える場所だということだ。

僕の記事やコラムでも登場させた有用な話題のなかには、パブで出会った人々から仕入れた情報も多い。「道行く人」を呼び止めてあれやこれやの問題についての考えを具体的に尋ねるよりも、僕は定期的に人々になんであれ話題になっていることを話しかけ、そのおかげで人々が何を考えているか理解することができる。だから、僕がビール片手にパブにいるときには、ある意味、すごく楽しいやり方で「仕事している」ようなものなのだ。

最近、特に思いがけない出会いがあった。ニューカッスルのパブで、日本語が堪能でシェフィールド大学(日本語コースが有名)で学び、その後東京で働いていたという、エイダンという名のイングランド人男性に会ったのだ。だから僕たちはたくさん話し込んだ。「僕も」日本語を話す、「僕も」東京に住んでいた、と。

さらに偶然なのは、彼の妻であるエリオットゆかりが、日本の読者向けにイギリスの食や暮らしを紹介する本を書いている作家だったことだ。「僕も」日本の読者向けにイギリスについての本を書いたんだ!(こんなことを言い合える人ってイギリス全土に50人も、いや15人だっているだろうか?)

僕の著作を読んでほしくない理由は...
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