<「自律型殺傷兵器には使わせない」という理想を掲げてきたAI企業の倫理は踏み潰されるのか>

2018年4月、グーグルの従業員数千人が、米国防総省のAI活用計画「プロジェクト・メイブン」に関する率直な社内書簡を回覧した。「グーグルは戦争ビジネスに関与すべきではない」と書かれており、動画映像を「解釈」するための機械学習への取り組みは「ドローン攻撃の標的精度を向上させうる」と指摘、同社に「戦争技術」から手を引くよう求めた。

それから8年後、米政府はもはやシリコンバレーに「戦争技術」に関わる意思があるか否かを尋ねはしない。選択の余地はない、という姿勢だ。

ロイターは2月24日、AIモデル「クロード」を開発するAIスタートアップ企業のアンソロピックが、国防総省との会合後も「軍事目的のためにAI技術の利用制限を緩和する意図はない」と語った、と報じた。アンソロピックは「自立型兵器」や「大量監視」への自社AIの活用をレッドライン(譲れない一線)としてきた。

だがピート・ヘグセス国防長官はこの会合で、アンソロピックに最後通告を突き付けた。27日午後5時までに政府の「すべての合法的目的」を受け入れなければ、「抜本的措置」に訴える、というのだ。

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