人民元が近い将来主要な準備通貨になるとの予測は誇張されていると、オックスフォード大学中国センターのエコノミスト、ジョージ・マグナスは指摘する。
「仮に中国政府がそれを望んだとしても、性急に人民元にシフトするのはリスクが高すぎる。中国の資本市場は未成熟で、国際的な準備資産全体に占める割合もごくわずかであり、今後もその状態は続くだろう」とマグナスは本誌に語った。
障害は完全な通貨交換性の欠如だけではない。一般に通貨が準備通貨の地位を得るのは、資本市場が開放されている、あるいはその国が慢性的に貿易赤字を続けることで、他国がその国に対する大きな「貸し」を積み上げられる場合だが、中国は歴史的にそうした条件を避けてきた。
そもそも中国の政策枠組みは、世界の投資家が人民元取引を行う規模や自由度の両面を制限しているという。
最終的に通貨が世界的な信認を得られるかどうかを決めるのは、取引の仕組みではなく、信頼性、開放性、市場の厚みだとマグナスは言う。
【関連記事】
ロシア経済を急速に飲み込む「人民元」 中国から金融の安全保障
【独自取材】「氷上のシルクロード」を目指す中国、ロシアに金を払い北極海へのアクセスを得ていた
【随時更新】トランプ2.0
▶▶▶日々アップデートされるトランプ政権のニュース&独自分析・解説はこちらから
2026年4月21号(4月14日発売)は「台湾有事の新シナリオ」特集。
米・イラン戦争で変わる地域紛争の「大前提」/石油危機を恐れるべき理由
※バックナンバーが読み放題となる 定期購読はこちら
※画像をクリックするとアマゾンに飛びます