グリーンランドの新たな意義

従来よりもはるかに速く、遠くまで飛翔するミサイルが、西側諸国の安全保障の前提を大きく変えつつある。

「われわれは来るべき極超音速兵器の時代と、北極圏での対処方法について議論を始める必要がある」と、アラスカ大学フェアバンクス校の北極安全保障担当教授トロイ・ブッファードは本誌に語った。ロシアから米国へ向かう経路として北極圏が戦略的に重要になるからだ。

トランプはグリーンランドへの強硬姿勢について、中国やロシアの北極圏での活動拡大に対抗する必要があると述べ、グリーンランドの周囲には中国やロシアの艦船が「うようよしている」とも言及したが、具体的な証拠は示さなかった。

トランプは、極超音速兵器の脅威の高まりという防衛上の核心を明確には示さなかったと、ブッファードは言う。

極超音速兵器の時代においては北極圏が戦略上の要衝となる。その中心に位置するグリーンランドへの確実なアクセスは不可欠だ。だが同島は独立への道を歩んでおり、将来の米国との安全保障協定が不透明になる可能性もある。

「グリーンランドの役割は、極超音速の時代にはこれまでとまったく異なるものになる」とブッファードは語る。

探知も迎撃も困難