リモートで提供できる医療が増えても、アウトリーチ医療の必要性がなくなることはないと、スラバックは考えている。
「明らかに遠隔診療では対応できないこともある。さまざまな分野の医師が必要だが、常勤で雇うほどの患者数は見込めない地域を、アウトリーチなら支えられる」
私たち以外に誰がやる
忙しさが増すなか、マクナマラは自分が引退した後の後継者問題を案じている。中西部の中でもスーフォールズは寂しい場所だから、人材の確保は簡単ではない。
「母体胎児医学の専門医がもう1人か2人いるといいとは思う」と、マクナマラは語る。「でも、どんな分野の医師も、キャリアや家族にとって何が最善かを考えるものだ」
こんな生き方を選ぶ人々は使命感が強く、支援の行き届かない人々のケアに強い目的意識を見いだしていると、マクナマラは言う。彼のスタッフの多くも専門性が高く、10年以上にわたって一緒に働いている。相応の覚悟が要ることだ。
看護師や超音波技師は学校へ行く子供たちの昼食を夜明けに用意し、家に戻れない場合に備えて洗面用具をリュックに詰めてくるという。
次のページ