日本は原油輸入の9割を中東に依存しているが

では、政府が何もしないのなら、都道府県はどうか? 調べてみたところ東京都などは規制の必要性を認めているが、その主な理由はエネルギーの無駄遣いではない。例えば、都が広告宣伝車に求めているのは次のような要件だ。

①公共空間にふさわしいデザイン

②街区の景観に配慮したデザイン

③人々に不快感を与えないデザイン

つまりエネルギーの使い方は問題視されていない。

以前から、地球温暖化対策としてエネルギーの節約が大事だと先進国は訴えてきた。ロシアによるウクライナ侵攻の影響で、全世界でエネルギー供給の問題が深刻になり、同時にコストが大きく上昇した。イスラエルとハマスの紛争はエネルギー問題をさらに悪化させる。

特に日本は原油輸入の9割を中東に依存している。にもかかわらず、店舗や公共の場での過剰な照明などさまざまなエネルギーの無駄遣いがされており、その規制を政府が検討もしていないのはあり得ないことではないか。これは民間任せではなく、国会議員が取り上げるべき問題だし、マスコミも報じるべきだと思う。

magTokyoEye_Nishimura.jpg西村カリン

KARYN NISHIMURA

1970年フランス生まれ。パリ第8大学で学び、ラジオ局などを経て1997年に来日。AFP通信東京特派員となり、現在はフリージャーナリストとして活動。著書に『不便でも気にしないフランス人、便利なのに不安な日本人』など。Twitter:@karyn_nishi
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